デジタルマーケティング業界には、三文字専門用語が嫌になるほど(笑)沢山存在します。今日は、その中の一つ、CPVについてまとめました
CPVとは、動画広告視聴/1回に対するコストのこと
CPVとは、Cost Per Viewの略語で、動画広告における課金・評価方式であり、広告視聴/1回に対するコストのことです。通常用いられているネット広告におけるクリック(CPC)やインプレッション(CPM)を基にしたメジャーな指標とは異なり、動画を見られたコストを見るための指標です。
CPVの特徴
動画広告ではCPV課金という方式があります。広告動画の視聴回数に基づいて課金されるのはなぜなのでしょうか。
CPVは定義が一様に定められているわけではありません。CPVの一般的な特徴を理解して、広告を出稿する際の検討事項として考慮しましょう。
動画広告は認知目的での活用が主流
CPV課金が動画広告でよく用いられているのは出稿目的に深い関連があるからです。
動画広告においては、認知目的で広告が出稿されることが多くなっています。認知目的の場合には動画を再生して見てもらうことが重要で、動画の中や動画の再生後に表示されるリンクをクリックしてもらうことはそれほど重視されていません。広告の課金システムとしてクリック単価を定めるCPCを採用してしまうと、メディア側は利益を得にくくなります。ユーザーも広告動画を何となく見ることはあっても、動画を見てすぐに商品やサービスを買おうと思うことは少ないでしょう。そのため、動画自体も認知目的で制作するのが常套手段になっています。
そのため、コストパフォーマンスの高さを考える上でCPVが重要な指標です。CPVが低ければコストパフォーマンスが上がりやすいと捉えることができます。
CPVは媒体によって異なる
CPVが低ければコストパフォーマンスが上がりやすいのは確かですが、単純に各種メディアを比較することはできません。CPVの定義は媒体毎に異なっているからです。
例)
1.媒体Aでは最後まで視聴した場合のみ課金
2.媒体Bでは一定時間視聴したら課金
3.媒体Cでは再生時間に応じて課金価格が異なる 等
1のCPVのシステムの場合には動画が最後まで再生されず、途中でユーザーが離脱した場合には課金されません。無駄な広告費をかけずに済む点で優れている課金システムでしょう。
2の場合には例えば30秒で課金と設定されていたときには29秒の時点でユーザーが離脱すれば課金はないということになります。この秒数も各メディアが独自に設定していて、Facebookでは3秒という短さです。
3の場合には再生時間が長くなるほど課金されるので短い動画でないと無駄にコストがかかるでしょう。数秒の動画広告を出すときにコストパフォーマンスが上がりやすいことで知られています。
課金タイミングに応じた動画制作が必要
特定のメディアに動画広告を出したい場合には、課金タイミングに応じた動画制作をすることでコストパフォーマンスが上がります。
基本としては課金される時間よりも前にユーザーにアクションを起こさせるように動画を作るのが効果的です。3秒ではうまくストーリーを作ることは難しいですが、30秒で課金されるような場合には15秒で話をまとめることにより興味のないユーザーを離脱させられるでしょう。このようにコストパフォーマンスを上げる戦略を考えて動画を作るのが大切です。
CPVの計算方法
CPVを算出するには、下記の計算式を用います
計算式:広告出稿費用÷再生回数=CPV
300,000円の広告出稿費用をかけて、20,000回の再生があった場合、CPVは15円ということになります。
類似指標であるCPCVについて
CPVの類似指標として、CPCVが挙げられます。CPCVは、Cost Per Completed Viewの略語で、動画が最後まで再生された回数に応じて発生する広告コストのことです。
計算には、下記の計算式を用います。
計算式:広告出稿費用÷完全視聴完了数=CPCV
より「しっかり見てもらう」に重きをおいて広告を出稿するケース、例えば、商品やサービスなどの説明に重点を置いた広告などと相性が良いとされています。
まとめ
如何でしたでしょうか?動画広告市場は近年、大きく成長しています。今後も通信環境の向上によって、より市場規模の拡大が見込まれます。デジタルマーケターの皆さんは、動画広告における重要指標について確実に理解しておきましょう。
【関連記事】
TrueView広告とは?特徴や出稿価格まで解説します。
インストリーム広告とは
インスクロール広告とは
インバナー広告とは
インリード広告とは