RTBとは-広告における意味と仕組み、登場の背景-

デジタルマーケティング業界には、アルファベットの三文字専門用語が嫌になるほど(笑)沢山存在します。今日は、その中の一つ、RTBについてまとめました。

RTBとは、広告取引市場における入札方式のこと

RTB(リアルタイムビッティング)とは、アドエクスチェンジを代表とする広告取引市場において、広告枠のインプレッションが発生するたびにリアルタイムでのオークション取引を行い、最も高い金額をつけた入札者(広告主)の広告を表示する入札方式です。

アドエクスチェンジやRTBの登場によりその後、DSPSSPといったオークション形式で広告枠の売買をリアルタイムに行う事が出来るアドテクノロジーの普及が急速に広がりました。

RTBの仕組み

RTBにおける広告取引の流れは下記の通りです。

①入札希望者(広告主)はあらかじめ、DSPの管理画面から、ターゲットとなるユーザーの属性や広告掲載基準、入札価格などを設定しておく。
②SSPは、広告枠のインプレッションが発生した場合に、あらかじめ設定した条件に合致する入札希望者(広告主)の入札を募る
③最も高く入札した広告主の広告を配信する。
※入札はミリ秒の単位で、リアルタイムに行われる。

フロアプライスについて

フロアプライスとは、最低落札金額のことです。RTBにおいて、広告枠を販売する媒体社は、フロアプライスを設定します。フロアプライスを下回る落札金額で広告枠が落札された場合、その広告は掲載されません。これによりSSPを活用して収益化を目指す媒体社は、収益額を担保しています。フロアプライスは、DSP側に開示されていないこともあり、SSP側のアルゴリズムや媒体社の設定に基づきます。

セカンドプライス方式について

RTBでは、セカンドプライス方式という落札手法を用いる事が主となっています。これは、最も高い金額を提示した落札希望者が落札権を得るが、入札価格は、2番目に高い金額を提示した落札希望者の提示価格+1円になる、ゲーム理論を基にした落札手法です。

RTB登場の背景

RTB登場の背景は下記の通りです。

1.アドネットワークの登場

広告枠を持つ複数媒体のネットワークであるアドネットワークの登場により、沢山の媒体に一括で広告出稿が可能になりました。

2.アドエクスチェンジの登場

複数のアドネットワークへの広告出稿に加え、異なるアドネットワーク同士を一元管理出来るアドエクスチェンジ、すなわち広告取引市場の概念が生まれました。
取引市場の登場により、広告主と媒体社は、適正価格で広告枠を売買する事が可能になりました。

RTB、DSP、SSPの登場

その後、RTBを用いた広告配信プラットフォームであるDSP、広告枠販売のプラットフォームであるSSPが登場しました。大量の広告枠を一元管理していた取引市場であるアドエクスチェンジを更に複数横断した広告出稿が可能になると同時に、RTBにより、リアルタイムで1インプレッション毎での取引が可能になったことで、枠ベースの広告取引から、人ベースで行うプログラマティックな自動広告運用が可能になりました。

まとめ

如何でしたでしょうか?RTBにより、旧来の煩わしい広告取引は劇的に進化を遂げました。しかし2018年現在、プログラマティックな広告取引は、その利便性の反面でブランド毀損の問題や、アドフラウドの問題などを引き起こしています。今後、各ツールベンダーの開発・研究努力が一層期待されています。

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