今回は、広告代理店の年収情報をメインに仕事内容や向いている人の特徴をまとめました。
転職先として考えつつも
「年収が高いけど忙しいって本当？」
「学歴重視の採用だから転職はむずかしい？」
この様な疑問で不安を持つ方はぜひ参考にしてみてください。
・「広告代理店はきつい」と言われる理由
・ブラック企業を見分ける方法
・広告代理店への転職ステップとポイント
転職前の情報収集にぜひご活用ください。
【まず初めに】広告代理店の年収情報を検証
平均年収は438万円
まず、広告代理店全体の平均年収は438万円となります。
日本の会社員の平均給与（国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調より）は男性545万円・女性302万円（同3.2％増、94千円の増加）となるため、比較すると平均的な額だと言えるでしょう。
広告代理店＝年収が高いと感じていた人に取っては意外かもしれません。しかし広告業界は企業規模によって案件単価が大きくことなるので、年収はあくまで平均値として参考にしておきましょう。
転職に年収希望が明確にあるのであれば、平均値に振り回されず企業の募集要項をよく把握すること・職種によって年収レンジは異なること・待遇の違いがあることをよく理解しておくことが大切です。
大手広告代理店は年収1000万円台も可能
大手企業である「電通」の募集を見ると、営業職の年収レンジは500〜1200万円と平均を大きく上回っています。
クライアント企業大手や公共団体などになるため、予算規模も大きく、自然と給料も好待遇となるのが理由と考えられるでしょう。
年収レンジが高い場合、他の企業より忙しさは勝りますが、比例して案件に関わる人員は多く非常にやりがいのある仕事となることは間違いありません。
広告代理店の年収が高いと言われる理由は？
広告代理店は企業に年収レンジが高水準となります。その理由は前述の通り、一つの案件にかかる単価が大きいことが考えられます。
重要なのは、全ての広告代理店の年収が高いのではなく、企業の特性やクライアント次第となるので要注意です。年収を上げたいからといって、転職先をよく調べずに決めてしまうと年収ダウンの可能性もあるでしょう。
広告代理店の種類と仕事内容
総合広告代理店
総合広告代理店は、1つのメディア媒体に捉われることなく、テレビや雑誌、新聞などさまざまな種類の広告枠を扱っています。
幅広くメディアを網羅しているため、複数のメディアに横断的にアプローチできるのが特徴です。
誰もが名を知る「博報堂」や「電通」などが代表例で、大企業ともなると広告宣伝だけに止まらずマーケティング・イベント実施を同時に行う企業も珍しくもありません。
総合広告代理店は、広告代理店の転職先として一番目指しやすい種類であり、転職後も幅広い種類の広告に携わることができるメリットがあります。
企業の規模により未経験枠を設けているところもあれば、経験や学歴重視の企業もあるため、募集要項をよくチェックしてみましょう。
また、大手となると年収レンジも上がりやすいですが、同時に転職難易度もあがるため、総合広告代理店の中でも中小規模から大企業へとステップアップを踏むキャリアプランも一つの手段です、
専門広告代理店
専門広告代理店は、総合広告代理店があらゆる広告媒体を取り扱うのとは違い、ある特定の媒体に特化した広告代理店のことです。
総合広告代理店との違いは、チャネルを限定している点です。自分の中で作りたい広告の分野などがあれば専門広告代理店への転職を目指すと特化した分野へのスキルアップを目指せます。
専門広告代理店の中でも、最近ではインターネット広告の需要の高さからインターネット広告代理店・SNS広告代理店が増えているので、狙い目の企業だと言えるでしょう。
ベンチャー系の専門広告代理店は転職難易度がそこまで高くなく、かつ、年収レンジも高めであるので、福利厚生や他の条件もチェックしつつ、視野に入れてみるのもおすすめです。
チャネル（channel）とは直訳で「周波数帯域」や「ルート」という意味を持ち、広告チャネル＝広告媒体という意味でマーケティング用語としても使われます。集客方法により分類されますが、新聞・テレビCM・ラジオ・雑誌などすべてこのチャネルに該当します。
ハウスエージェンシー
親会社の専門の広告代理店であるのが、ハウスエージェンシーです。
他2つは複数のクライアントの広告を作るのに対し、一企業だけに特化したPRを幅広く行うため、チャネルも問わずイベント開催なども業務に含まれます。
クライアント獲得の業務が少なくなるため、制作業務に集中できるのがメリットな反面、携われる広告メディアやPRするサービスの幅が狭いというデメリットがあります。
まずは広告について幅広い知識をつけたいという場合は、広告代理店や専門代理店の方がおすすめです。
インハウス
インハウスとは、必要な業務を自社内で完結する手法の名前で、広告業界では社内専属の広告運用担当を指します。
大規模の会社であれば広告運用だけの部署が設置されており、非常にやりがいのある仕事な反面、企業内だけの案件になるので視野が狭くなりがちなのがネックです。
また、インハウスへの転職は難易度が高く、経験が浅い・未経験の方は、インハウスへの転職は今後のキャリアアップ先として視野にいれ、まずは支援側からチャレンジすると良いでしょう。
「広告代理店はきつい」と言われるのはなぜ？
広告代理店の仕事は、他の仕事と比べ業務量やスケジュール面できつい部分はあります。
しかし年収が高いことは「きつい」と言われる理由ではなく、次の様な業務内容が原因だと考えられるでしょう。
スケジュールが過密
広告は出稿サイクルが早いため、一度出したら終わりというものではなく、またすぐ次の商品・サービス・企画に向けての打ち合わせが始まります。
広告制作中もそれぞれの作業に納期があるため、スケジュールがしっかり決まっており、常に時間に追われている様な感覚になってしまう方もいるのではないでしょうか。
仕事量が多い
広告制作業務は、多数の仕事を同時に進行させる必要があるため作業量が必然と多くなります。
一つの広告制作で担当する広告媒体もひとつとは限らず、CMとイベント、バスや電車など複数になることもめずらしくないため、媒体ごとの仕事を捌く必要がでてくるので、同時進行が苦手な方には辛く感じるでしょう。
入職後のギャップが大きい
広告代理店は華やかなイメージを抱かれがちです。
しかし、実際に仕事のは地味なものや縁の下の力持ちの様な業務もあり、表舞台に立てる業務が全てなわけではありません。先ほど紹介したように業務量も多くスケジュールに追われることもあります。
また、自分が作りたい広告がクライアントの希望や予算で作れないこともしばしば。
「想像を形にして消費者へ届けたい」と思い入職した人はもどかしい気持ちになってしまうのです。
このように入社前に業界に対する期待が高かった方ほど、ギャップに戸惑い仕事がきついと感じる原因となってしまいます。
「きつい」の原因は年収の高さではなく業務内容やギャップによるものが大きいのです。転職で後悔しないためには、このギャップや先入観のすりあわせが大切です。
広告代理店に向いている人の特徴
広告代理店は実際に年収も高く、仕事も内容量やスケジュール面が他と比較すると厳しめであることがわかりました。
では、広告代理店にはどのような人が向いているのかをご紹介していきましょう。
広告代理店はその仕事内容から下記の様な性格・考え方の人が向いていると考えられます。
- コミュケーションスキルが高い
- フットワークが軽い
- 流行を察知する能力がある
- コツコツ頑張るのが好きな人
コミュニケーションが好きでフットワークが軽い
広告代理店で働く上で、コミュニケーションは必須です。
特に営業職の場合、クライアント開拓・クライアントへのヒアリングで相手の希望や考えを聞き出し説得する能力は非常に大切になります。コンペで自社のサービスを威力的に伝えるためのプレゼンテーション能力もそのひとつだと言えるでしょう。
広告制作が決まってからも、プロジェクト進行では他職種との連携も必要となるため、広告代理店で実績を残すためには、聞く・話す・説明するの3つの能力が必要だと言えるでしょう。
流行を常に捉え続けられる
広告代理店では、世の中に出ていない情報やサービスを常にインプットしておく必要があります。
新商品の宣伝には常に新しいアイディアやニーズが求められるため、新しいもの好きの人にとっては、楽しくやりがいを感じながら仕事ができるでしょう。
地味な作業やコツコツ頑張るのが好き
広告代理店は、経験豊富な人材が多く集まることから、常に切磋琢磨し自己研鑽が求められるプレッシャー以上のやりがいが感じられる職場です。
そのため、自分自身のスキルをコツコツと高め、成長していくことが求められるでしょう。
また、広告制作は想像しているよりも地味な仕事がたくさんあります。人前に立って華やかな仕事をしたいと考えている人は、転職後にギャップを感じる場合もあるかもしれません。
良い意味で競うのが好き、自分をどんどん成長させたい、という方は、広告業界への転職にチャレンジしてみましょう。
広告代理店の転職で年収をアップさせるには？
求人票の読み方を理解する
求人票の読み方とは、言葉の意味や使われ方を理解するということです。
例えば「休日」を説明する言葉だけでこれだけの言葉が存在します。
- 年間休日120日
- 完全週休二日制度
- 週休2日制度
- 隔週週休2日制
休日というジャンルだけで多数の表現方法があり、この他に給料に関する言葉も年俸制・インセンティブ制など多数存在します。
これらの言葉をなんとなく理解していると、転職後に「思っていたものと違う」と後悔してしまうため、求人票の用語は理解しておきましょう。
一度言葉の意味を覚えると、どんな場面の転職にも有利となるスキルなのでおすすめです。
企業研究を綿密に行う
企業の表面的な情報（会社概要や事業内容など）だけでなく、深掘りした内容を事前に調べておきましょう。
例えば、年収条件では募集要項に書かれた額だけではなく、昇給制度・ボーナスの査定基準や平均額・ロールモデルによる年収イメージなどが深掘りした情報となります。
調べ方は口コミサイト（できれば会員制など信憑性が高いもの）か転職エージェントがベストです。
すべての企業で行うと時間と労力がかかるので、気になる企業のみ調べましょう。
深掘りした情報収集は、転職後の自分イメージがつきやすいので、長期的な目でみたキャリアプランが立てやすくおすすめです。
転職エージェントを利用する
年収アップの希望が明確であるときの一番効果的な方法が、転職エージェントの利用です。
エージェントは希望額を元に求人情報を探すので、事前に希望額を伝えればそれ以下の求人が紹介されることはほぼありません。
また自分自身では難しい「企業との年収交渉」をしてもらえることもメリットと言えるでしょう。
もちろん年収交渉以外の転職対策も無料で受けることができるため、利用しない手はありません。
広告代理店の転職によくあるQ&A
最後は広告代理店への転職でよくある疑問を解決していきます。
Q：広告代理店へ転職するには何学部が有利？
広告代理店への採用は学歴よりも経験やスキル重視であることが多いです。
ただし、最低限四大卒であることは必要だと言えます。
もしこれからスクールに通う必要性を感じているのであれば、 在学中から文学・音楽・映像などクリエイティブな世界に接し時代を見る目を養うと同時に、どのような分野の話題もフォローできる雑学的な知識も身につけておくと役に立でしょう。
Q：広告代理店は女性も年収アップできる？
広告業界は男女の差がなく、実力主義である傾向が強いです。
女性であっても実力や実績が伴えば年収アップすることも可能です。
転職する際は、これまでのスキルの棚卸を綿密に行い、希望の職種に必要なスキルを理解し、アピールすることで自分の価値を高めましょう。
広告代理店の転職におすすめの転職エージェント
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まとめ
今回は広告代理店の転職情報をまとめました
広告代理店での仕事は一人ひとりのやる気、仕事の成果が目に見える仕事のため、分かりやすくステップアップ、ひいては年収アップにつながります。
企業と職種により年収レンジは異なるため、そこに注意しながら転職先を選び、確実な年収アップを狙うなら、転職エージェントも上手に利用しましょう。
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