コロナ禍を経てより一層デジタル化が進む国内では、マーケティング職の需要も高まり、広告代理店やWeb系企業を中心に、まだまだ市場は賑わいを見せる見込みです。
転職先としても人気が高く、資格や経験の有無を問わないマーケティング職へは未経験者の転職も可能ですが、実際の面接対策には不安の残る方も多いのではないでしょうか。
本記事では、マーケター転職対策として下記内容をご紹介していきます。
・マーケターの面接の大枠
・質疑応答のポイントと回答例
・転職成功させるためのポイント
情報収集としてぜひ活用してみてください。
【まず初めに】マーケティング職の面接の大枠を捉えよう
面接質問対策の前に、まずはマーケティング職の面接の概要を理解しましょう。
面接形式
マーケティング職の面接形式は一般企業とさほど変わりはありません。
・場所:オンラインもしくは企業で対面式
・所用時間:30分〜50分程度
・面接回数:2〜3回
コロナ禍の影響によりオンラインでの面接がほとんどでしたが、最近は対面面接の形が戻りつつもあります。
1次面接がオンラインのみ、その後の2次〜最終面接は対面というのがよくあるパターンです。
面接内容
マーケティング職の面接内容で多いのは下記の様な流れになります。(今回ご紹介するのは一次面接の流れです。)
- 自己紹介:5分程度
- 質疑応答:20分~30分程度
- 逆質問:10分〜15分程度
割合としては自己紹介が一番短い時間を与えられます。自己紹介が長くなりすぎてしまうと、最後の逆質問の時間が短くなってしまうため時間配分には注意しましょう。
マーケティング職は専門的な知識が必要な職業であるため、筆記試験や適正テストがあることも考えられます。
筆記試験の多くは1次面接に実施されるため、前もってわかる場合は準備しておきましょう。
マーケティング職に求められていること
社風や取り組みは企業によって異なるため、面接ではまずマーケティング職に求められているスキルを理解し面接官の質問の意図に合う回答を意識しましょう。
マーケティング職に求めっれるスキルは「分析能力」「論理的な思考能力」「コミュニケーション能力」となります。
数字への強さ・分析結果から解決法を導き出す能力・流行りを常に捉える向上心・周囲を巻き込むコミュニケーション能力などが必要となる職業であるため、自分の得意分野とすり合わせし、アピールできる様に準備しておきましょう。
マーケティング職の面接質問に必要な対策
次はマーケター職の面接質問に必要な対策をご紹介していきます。
質問回答は暗記するのではなくジャンルで分けて用意する
面接対策でよく行われるのが「質問回答を丸覚えする」ことですが、応用力にかけてしまうのでおすすめしません。
効果的な面接対策では、回答を丸暗記するよりも「質問をジャンル分け」しておくと、咄嗟の質問にも柔軟に対応ができます。
具体例として以下の質問を読んでみましょう。
「前の会社の不満を教えてください
上記はどちらも「転職理由」を聞きたい質問ですが、聞き方は面接官によって分かれます。
前者の回答を丸覚えしていると、後者の質問をされたとき同じ転職理由をきかれているはずなのに戸惑ってしまい、会社の不満をただ伝えてしまうマイナスな回答になる可能性も考えられます。
面接での臨機応変さをつけるためにも、質問意図に対する答えを用意しておきましょう。
面接企業の情報収集は徹底的に
面接が決定したら企業の情報収集を徹底的に行いましょう。
- ホームページ
- 求人情報サイト
- 口コミサイト
- 転職エージェント
これらから、企業の採用傾向から社内風土・実績・傾向に至るまで詳しく読み込むことが大切です。
情報収集することで企業に興味が出る・逆質問が自然と浮かぶ・仕事理解が深まり面接官へアピールができるなど複数のメリットがあり、採用傾向も読み取ることができます。
特に、転職エージェントは面接の雰囲気や傾向といった情報も持っているので必ず利用しましょう。
【よくある面接質問】ポイントと質問例
次からは面接での質問に対してのポイントと対策をご紹介していきます。
まずは、一般企業でも使われやすい「よくある質問」に対しての対策を紹介していきましょう。
志望動機
【回答のポイント】
・数ある企業の中から面接企業を選んだ理由を答えること
・現職のネガティブな面はNG、ポジティブな転職であることを伝える
志望動機は当たり前ですが「年収・勤務時間・休日」などの待遇面を理由にすると印象が悪く、どこでもよかったのではと感じられるためNGです。企業のこれまで取り組んだ事例や社風など、具体性を持たせて回答します。
また、志望動機や転職理由は1つ以上3つ以内がベストです。長々しくならずこちらも端的に伝え、自己PRより少し長いくらい、3分程度にまとめると伝わりやすいので意識しましょう。
「数ある企業の中からなぜ弊社を?」
「転職を決意したきっかけは?」
自己PR
【回答のポイント】
・職務経歴書を「読む」のではなく「端的に要約」すること
・面接官にアピールしたいことを質問してもらえるよう意識する
・1分〜2分以内で収める
自己紹介・自己PRは面接の一番最初の印象を決める大切なポイントです。
ただ職務経歴書を読むのではなく、アピールしたいことを面接官に気になる様種まきすることを意識しましょう。
また、自己紹介は発声練習できるタイミングでもあります。その後の質疑応答のためにも声量・スピードを確認することも意識できればベストです。
「1分以内で自己紹介をしてください」
「これまでの経験を簡単にお答えください」
「今回の応募に関してアピールできる点をお答えください」
長所・短所
【回答のポイント】
・短所→長所で締めると印象が良い
・どちらも同じくらいのボリュームか、すこし長所が長いくらいの尺で話す
・【長所(短所)だと思うポイント+具体的エピソード】がよくある形
面接官が長所短所の質問で本当に聞きたいことは「自己理解とマイナスな出来事への対処力」です。
したがって短所もただ伝えるのではなく「〜な点が短所だがこういった対処法を自分の中でもっている」とアピールできると自己管理ができていると判断されやすいと考えられます。間違っても自己の性格や長所の自慢タイムではないので注意しましょう。
「ご自身の長所と短所を教えてください」
【マーケティング職ならではの面接質問】ポイントと質問例
マーケティングの仕事理解
【回答のポイント】
・未経験者が特に聞かれやすい質問
・経験者はより専門的な用語の意味などを問われる
マーケティングに関する職歴を見て聞く内容が分かれる質問です。
未経験者でも基本的な仕事理解が低い場合、早期退職が懸念されるため、具体的な業務内容は把握し口頭で説明できるよう準備しておきましょう。
経験者の場合は、マーケティングを目指すきっかけとなった先輩上司や業界人のエピソードをもっておくといいかもしれません。
「なぜマーケターを目指すの?」
「弊社の商品やターゲット層についてどう思う?」
「最新のトレンドできになることを教えてください」
マーケティングの素質
【回答のポイント】
・大枠の中で説明した「マーケティング職に求められるもの」を問われる質問
・求められるスキルを理解しておけば、そこまで難しい質問ではない
この質問に関しては正しい答えはないため、求められるスキルを意識しつつ自分の言葉で伝えることが大事です。
また、おどおど話すと印象がよくないため堂々と自分の考えを伝えることも好印象のポイントです。
マーケティングの素質に関する質問では、個人の考えに反論されることやさらに質問される場合もあるります。その場合は慌てない・わからいのであれば正直に伝える・感情的にならないことを意識しましょう。
「これまで問題を解決した経験と具体策は?」(分析力と問題解決能力)
「販売する製品のうれゆきがよく無い場合、あなたならどうする?」(コミュニケーション能力や提案力)
マーケターとしての将来展望
【回答のポイント】
・早期退職や向上心、将来性を見る質問
・家庭やプライベートの話は盛り込まず、仕事に関しての将来展望を答えよう
この質問は「弊社の」マーケターとしての将来展望を聞かれていると認識しましょう。
転職・独立などのワードはNGで、転職後の自分が思い描く働き方に少し向上心を+して答えられるとベストです。
「今後のキャリアプランを教えてください」
「どんなマーケターになりたいですか?」
【イレギュラーな面接質問】ポイントと質問例
未経験からの転職について
【回答のポイント】
・未経験者への転職は志望動機や考えに矛盾がないか厳しく質問される
・職業についてしっかり理解できているかも大切
・未経験なので、前職で立場に関係なく下積み期間が必要であることを理解していることも必要
未経験者へは必ずと言って良いほ「なぜこの業界をめざしたのか」問われます。
転職理由と重なる場合がありますが、全く同じ内容にならない様、言い回しを変える・違う理由を一つ考えるなど工夫が必要です。
この質問では企業により多少厳しい聞き方をされる場合もありますが、転職後のギャップを少しでも感じない様に聞かれることが多いため、あまり恐縮せずに正直に答えると良いでしょう。
「なぜ、異業種・未経験の仕事にチャレンジしようと思ったのですか?」
「前職の経験やスキルで何が活かせますか?」
「初めは新卒同様の位置からスタートしますが問題ありませんか?」
年齢に関する質問について
【回答のポイント】
・早期退職を懸念されていることを理解する
・これまでの年齢差がある職場を経験していればしっかりアピールする
年齢に関して聞かれる場合、
・応募者と在籍者に圧倒的な年齢差がある
・一般的な転職時期とずれている(極端に早いか遅い)
この様なケースから、「転職してもすぐ辞めないだろうか」と懸念があることが多いです。
質問の意図を理解し、面接官の不安を解消できるようポジティブに回答することが重要です。
・年下上司には大丈夫?どう対応する?
・これまで歳の差があるチームではどうコミュニケーションを取っていた?
実践的・意地悪な質問
【回答のポイント】
・予想が難しいため、プラス(前向き)な回答をする程度の準備で良い
実践的または意地悪な質問に関しては、企業により予想外な質問がくることもあります。
想定するのはむずかしく、咄嗟の対応力や面接者の自然な反応をみているので、ありのままで答えるしかありません。
もちろん未経験者へも実践的な質問をされる場合もありますが、専門用語ではなくクライアント対応や社内問題に対する解決力を聞くことが多いでしょう。
この質問に関してはマイナスに回答しなければ良い程度の想定で、あとの質問に注力する方が面接対策としては賢明です。
【実践的・意地悪な質問でよくある質問事例】
・クライアントから無茶苦茶な要求があった場合どうやって対応する?
・経歴書に書いていないアピールポイントを教えてください
マーケティング職の面接を成功させるには
最後は、マーケティング職の面接を成功させるためのポイントをご紹介します。
面接質問に対する準備を念入りにしたとしても、基本的態度が整っていないと内定は掴めません。
こちらも事前にできる対処法となるので、質問対策にプラスしより強固な面接対策を行いましょう。
基礎的な知識をつける
マーケティング職の転職には最低限の専門性が必要であるため、未経験者にとって基礎知識の事前学習は必須となるでしょう。
例えば「◯◯分析を説明できますか?」といった専門知識を求める質問をされた場合に最低限答えられる様、事前に面接企業が得意なマーケティング手法を調べ、準備しておくことが必要です。
すべてのマーケティング知識つけるのは時間が足りないため、基本的な用語の意味と、企業の取り組みを理解できる程度の知識をまず勉強しましょう。
もし時間に余裕があるのであれば「データ分析検定」などの基礎検定を取得するのもいいかもしれません。
客観的な意見を取り入れる
面接対策は1人でやるのは限界があります。
自分で思っている以上に声が小さい・表情が固い・偏った返答をしているなど、他人でないと気付けない部分もあるため、転職を成功させるためにも客観的な意見を取り入れましょう。
そこで第三者の目として、転職エージェントの利用は非常におすすめです。転職のプロから面接対策・模擬試験を受けることができ、求人の紹介はもちろん、転職後のアフターフォローがついている転職エージェントもあります。
未経験業界は特に情報量が少ないため、内定を掴みたいのであれば利用は必須です。
マーケティング職の転職におすすめの転職エージェント
マーケティング職の転職に有利な転職エージェントをご紹介していきます。
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まとめ
今回はマーケティング職の転職情報についてでした。
転職先としても人気が高く、資格や経験の有無を問わないマーケティング職へは未経験者の転職も可能です。
面接対策も一般企業のものと大きな差はないため、比較的対策が立てやすい業界だと言えるでしょう。
内定の確実性を高めるには、客観的な視点を取り入れる必要があるため、転職エージェントの利用がおすすめです。
今回ご紹介した以外でも、自分に合うエージェントを上手に活用しましょう。
デジレカでは、デジタルマーケティング業界に特化した転職支援を実施しています。よく未経験者の方から、「WEBマーケティングに向いている人材とはどんな人材か?」といった旨のご質問を承る機会が多いのですが、なかなかにむずかしい質問です。これを言っ[…]
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