今回は企業のDX推進を担う、DXコンサルタントの転職情報をご紹介します。
近年で転職先として注目があつまるDXコンサルタントの仕事内容や平均年収に加え、将来性・企業一覧を初心者もわかりやすいようにまとめていきます。
転職雨に悩む人はぜひ参考にしてみてください。
DXコンサルタントとは？
まずはDXコンサルタントの役割について解説します。
企業のDX推進を行うコンサルタント
DXコンサルタントとは、名前の通りDXをコンサルティングすることが役割です。
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略であり、「デジタル技術の向上により私たちの仕事や生活を改善させていく手段のひとつ」として唱えられています。
企業におけるDXとは、これまで手作業で行っていた業務にITツールを導入を行うなどがわかりやすい例です。直近だとリモートワークもその例にあたります。
DX導入をこれまで全くおこなっていなかった企業に対し、外部の人間がゼロから支援することがDXコンサルタントの役割となるのです。
2018年ごろから職業として浸透
DXコンサルタントという職業が浸透しはじめたのは、2018年後半ごろからであると考えられます。
DXという言葉自体は2010年頃にアメリカで発祥していますが、日本では2018年に経産省が「DXレポート」を発行をきっかけに浸透、その後にコンサルティング企業が事業に乗り出していった流れとなります。
DXコンサルタントの仕事内容
DXコンサルタントの仕事内容は、担当する領域によって多少ことなりますが、企業のDX推進のために下記のような業務を行います。
- 企画
- 導入支援
- システム開発
では詳しく解説していきましょう。
企画
DX推進をおこなうには、まず現状の課題を洗い出し、どういった課程でDX導入をおこなうのかを企画する必要があります。
企業の現状により、DX導入にかかる期間・必要となるツールや技術がことなるため、はじめの課題選出と企画は非常に重要であると言えるでしょう。コンサルティングが成功するかどうか、企業の満足度もこの企画の段階で結果が明暗を分けるのです。
導入支援
課題の洗い出しで必要となったツールの導入をおこないます。
使用するツールの選出もコンサル次第となるので、企業がどのように業務改善をおこないたいのかというニーズにマッチするツールを選ばなくてはいけません。
もちろん選出だけでなく、導入の手引き・導入後のサポートなどもコンサルティングに含まれている場合もあるので、DXコンサルティングは幅広くツールに対する知識を持っている必要があります。
システム開発
企業のニーズによっては既存のツールではDX改善を満足におこなえないケースもあります。そんな場合はシステム会社へ依頼し、ニーズにあったシステム開発を依頼するのもDXコンサルタントの役目です。
ここからはコンサル会社により担当しない場合もありますが、一貫してサポートできる方が利益にもなるため、DXコンサルを目指す場合は、システム開発関連への知見やシステム会社への繋がりを持っていると優位にはたらくこともあります。
DXコンサルタントの領域
DXコンサルタントの領域はいくつかにわかれており、どこまでを担当するかで大きく分けて3つに分かれます。
- 総合系
- 戦略系
- 専門系
次で詳しく解説していきましょう。
総合系コンサルタント
総合系のDXコンサルタントは、業務内容で紹介した業務を一貫してこなすコンサルタントです。企業によってはシステム開発も自社でおこなっている場合もあり、運用開始後のサポートまで長く関わることができます。対象となるのも、企業全体ではなく、一社員へのサポートなど対応者も細かくなっていきます。
DXコンサルティングの流れを一貫して学べるため、経験の浅い人や独立を検討している人の転職先としてはぴったりの領域です。
戦略系コンサルタント
戦略系コンサルタントとは、企業の課題をデータを活用しながら洗い出し、企画・戦略を寝ることに特化したコンサルティング領域です。
基本的なコンサルティングスキル・DX知識に加え、データ分析の知識やノウハウを得ることができるので、将来的に戦略コンサルなどへの転向も視野に入れられる領域であると言えるでしょう。
専門系コンサルタント
専門系コンサルタントとは、ある業界やツールに特化したDXコンサルティングをおこなう領域です。
財務系や人材系など、ジャンルごとのノウハウを学べることができるので、これまでの経験を活かした転職を考えている人には、今あるスキルを土台に成長していける将来性を感じられる領域です。
lotやERPなどの技術に特化した知識を学ぶことができる企業を選ぶとITコンサルへの転向も視野に入れることができます。能力を突出させたい人は、専門系コンサルタントを狙うと得策でしょう。
DXコンサルタントとITコンサルタントとの違いは？
DXコンサルタントと並んで注目されるITコンサルタントですが、この2つは内容が少し異なります。
今ある業務プロセスにIT技術を導入して業務改善を行うITコンサルに対し、社内や社員の環境をよりよくすることを目的として必要であれば業務プロセスから改善をおこなっていくのがDXコンサルです。
・IT化：これまで紙ベースで申請していた方法を電子申請に変える
・DX化：申請という作業を撤廃し、システムに登録するだけで申請が不要になり業務カットする
DX導入の一貫としてIT技術が使われることがあるので混同されやすいですが、コンサルティングを行う上でこの2つの違いははっきりと理解しておきましょう。
DXコンサルタントの平均年収は？
DXコンサルタントの平均年収は、500万円台後半〜600万円台後半程度とされています。
コンサルタント業の中では低い年収ですが、どこまでの領域を担当するか・会社規模によって異なることと、フリーランスとして独立すると収入000万円台も叶えられる職業であることが言えます。
転職直後は希望の年収が叶えられない可能性もあるため、条件がある場合は明確にしておき、面接時に要確認し、転職後のキャリアプランを検討しておく必要があるでしょう。昇給やインセンティブ制度を設けている企業もめずらしくはないので、給料待遇の確認は重要なポイントです。
DXコンサルタントの将来性は？
企業のIT化が必須となる中で、労働人口は現象する傾向が見られる日本では、今後の業務改善の需要は自然と高くなりDXコンサルタントの需要もまだまだ高まることが見受けられます。
コンサルタントは一度おこなえば終了するのでは？といった考えもありますが、一度DX導入を完了したとしても、継続・更新が必要な領域となるので、DXコンサルタントへの依頼は継続することが多く、そういった面でも将来性を感じられやすい職業です。
常に技術や手法が新しくなっていく業界であるため、将来性の高さに慢心せずに、自身で勉強や技術向上を行う必要性はあると言えるでしょう。
DXコンサルタントに未経験で転職できる？
結論として難易度はかなり高いと言えます。
DXコンサルタントだけでなくコンサルタント自体が、その領域に精通した知識を土台に企業の課題解決や提案を行わなくてはいけないので下積みが必要とされています。
募集要項にも要件として「コンサルティングファームでの勤務」「事業会社での課題解決」の経験が必須とされていることがほとんどであることから、未経験での転職は難しいので、まずはコンサルティングファームでの終業や企業内での改善業務をおこなうことがおすすめです。
DXコンサルタントに求められるスキルは？
DXコンサルタントに求められる能力は次のようなものです。
ITにおける全般的な知識
コンサルティングスキル
では詳しく解説していきましょう。
ITにおける全般的な知識
DXコンサルタントは企業の課題に合わせてITツールの導入や開発をおこなう必要があります。そのため、IT技術における基礎知識は必要不可欠です。
また、企業の課題次第では自らIT開発に携わる必要も出てくるので、システム開発のプロセスや進行に必要な人員把握なども理解しておかなくてはいけません。
加えて、lot（ネットを通して家電などが利用できるようになること）やAIなどの最先端技術に関する知見も必要です。常に新しくなる分野なので、自身の中で情報更新が必要です。
可能であれば知識ではなく、実際に案件に関わった経験や開発経験があるとコンサルティングをおこなう上でより実務的な提案ができるので、前述でもお伝えしたように、DXコンサルタントを目指すには、まずDXプロジェクトやIT開発で上流〜下流まで一通りを経験をしておくことをおすすめします。
＜上流・下流とは？＞
システム開発やプロジェクトの課程を川の流れに見立てて略したビジネス用語。IT業界などでよく使用され、プロジェクト前半に行うものが上流、後半に行うものが下流となる。
コンサルティングスキル
DXコンサルタントはコンサルティング業務となので、もちろんコンサルティングスキルも必要です。
DXコンサルタントにおけるコンサルティングスキルとは、企業のニーズを聞き出す傾聴力や洞察力、企画した戦略を提案するプレゼンテーションスキル、導入後の説明や解説を行う説明力となります。
そのほかにも、問題解決力や論理的思考を持つなど、幅広いスキルを持つことができる人がコンサルタントとして活躍できます。
専門系コンサルティングで勤務するのであれば、さらに専門的な知識も必要となるでしょう。
DXコンサルを行う企業一覧
最後は、転職先候補としてDXコンサルタントをおこなう企業を紹介していきます。
株式会社日立コンサルティング
（引用：株式会社日立コンサルティング 公式HP）
日立製作所100%出資のビジネスコンサルティング会社である、株式会社日立コンサルティングは、マネジメントコンサルティング・業務コンサルティング・ITコンサルティングを提供する会社です。
ITコンサルタント事業で企業のDX推進も行っており、日立グループの実績や技術を駆使したハイレベルなコンサルティングファームとして定評があります。
ユナイテッド株式会社
（引用：ユナイテッド株式会社 公式HP）
ユナイテッド株式会社と言えば、スマホアプリや投資事業で知られている一方、2000年代から企業のDX支援への事業展開もおこなっています。
プログラミングのオンラインスクールやアプリ開発会社なども子会社化しているため、一貫したDXコンサルティングを受けられる強みを持っており、実績として、経済産業省と東京証券取引所が主催する「デジタルトランスフォーメーション銘柄（DX銘柄）2021」において、「DX注目企業2021」に選定。
自社が実際にDX化で苦労した点を踏まえながらおこなうコンサルティングは、企業のニーズと的確にマッチした提案を可能とします。
株式会社DXコンサルティング
（引用：株式会社DXコンサルティング 公式HP）
東京都千代田区に本社を構える株式会社DXコンサルティング。2020年に設立された若い企業ではあるものの、スタートアップから大企業まで幅広い導入実績を持っている安定感の高い企業です。
第５回 日経SDGs経営調査」では、前回より一段階上の星３つ半に認定されており、「SDGs戦略・経済価値」「社会価値」「環境価値」「ガバナンス」の観点から企業の改善に取り組んでいることがわかります。
コンサルティング事業では、クライアントのシステム管理運用におけるITガバナンスをコンサルティングし、クライアントの目線になって品質生産の改善を支援します。
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