Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用してWEBサイトの分析を行う人や、ネット広告を活用したプロモーションを行う人にとっては馴染みの深い言葉「直帰率」ですが、デジタルマーケティングにおいては非常に重要な指標です。今日は、直帰率についてまとめました。
直帰率とは、ユーザーが流入元の1ページ目だけを見てサイトから離脱した割合
直帰率(bounce rate)とは、webサイトに流入してきたユーザーが、
流入元の1ページ目だけを見てサイトから離脱した割合のことです。
該当ページの直帰数÷該当ページから始まったセッション数×100
で計算されます。
後程説明しますが、基本的には直帰率が高い=サイト内の他のページを閲覧する事なくサイトから離れているユーザーが多いという事になる為、
主要流入先のページを改善する必要がありますが、場合によってはその限りではありません。
離脱率との違いは、全てのセッションを対象としているか否か
直帰率と混同しやすい指標として、「離脱率」があります。直帰率と離脱率の違いは、全てのセッションを対象としているか否かです。
直帰率=流入元の1ページ目だけを見てサイトから離脱した割合のこと=流入元のページのみが対象
離脱率=該当ページにおいて、どのくらいのユーザーが離脱したか=すべてのページが対象
という事になります。離脱率は離脱の多いページを特定する際などに活用する指標です。どんなWEBサイトでも離脱は必ず発生する為、サイト全体の離脱率を気にする必要はありません。
直帰率の目安は40%?
気になるのは、「直帰率の目安はどの程度ととらえておくと良いのか」ですが、平均おおよそ40%~50%と言われています。しかし、あくまでこれは全体平均で、業界やサイトの種類によって異なります。
例えば、流入後様々な商品を閲覧する可能性が高いECサイトなどは直帰率が低くなりますし、情報系のポータルサイトやLPなどは知りたい情報を知れればすぐに離脱する可能性が高いので直帰率が高くなります。
直帰率は高いからといって一概にダメとは言えない
上記においても述べましたが、直帰率は一定WEBサイトの種類や業界に依存します。その為、直帰率が高い→ダメというわけではありません。
例えば、Webⅼio辞典 のようなWEBサイトでサイト内を回遊したことがある人ってどのくらいいるのでしょうか?辞書サイトを閲覧するときは、Google検索して、その言葉について知る事が出来たらすぐに離脱する人が大半ですよね。
反対に、広告の遷移先LPで直帰率が高い場合や、サイト内回遊を前提としたWEBメディア等で直帰率が高い場合は、改善を急がないといけません。
直帰率の分析は、流入源とページの掛け合わせで行う
直帰率を考える際には、「どの経路」で「どのページ」にやってきたか?が分析する際の軸となります。直帰率が高くなっている要因は、「流入ページそのもの」だけではないケースが存在するからです。
例えば、LPの直帰率を分析する際に、リスティング広告でやってきたユーザーと、ディスプレイ広告でやってきたユーザーはそれぞれ「キーワードに惹かれて流入してきた可能性が高いユーザー」と、「クリエイティブと訴求文に惹かれて流入してきたユーザー」である可能性が高いと想定できます。
リスティング広告の出稿キーワードとページの内容が合致しており、ユーザーの直帰率が低くなっていたとしても、ディスプレイ広告のクリエイティブや訴求文とは合致しておらず、ディスプレイ広告を流入経路として遷移してきたユーザーの直帰率が高くなるケースもあります。
それぞれ直帰率に大差がなければページそのものを見直す必要がありますが、流入元によって直帰率の高低に違いが発生する場合、流入元経路のキーワードや訴求文とページを併せて改善する必要があります。
直帰率の改善チェックポイント
1.コンテンツの質は高いか
大前提にはなりますが、コンテンツがユーザーにとって高いクオリティになっているかどうかを再検討する必要があります。
必要な情報提供や体験を提供できているかどうか、また、テキスト系のコンテンツの場合は、ユーザーが読みやすいように改行が適度に加えられているかどうか、文字色やタグは読みづらいデザインになっていないかなど、詳細まで確認していく必要があります。
2.タイトル、訴求文とコンテンツの中身は合致しているか
検索流入のWEBサイトであればタイトル、広告からの遷移先LPの場合はクリエイティブのキャッチコピー等と、遷移後のコンテンツの内容にギャップがないかを見直すことも重要です。
ユーザーにとって、期待と違う、特に知りたくもない情報が書かれているコンテンツであれば、当然直帰率が高くなってしまいます。せっかくの集客コストを無駄にしてしまうだけでなく、ユーザーに嫌われてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
3.レスポンシブ対応されているか
スマホからの流入が多いサイトの場合、レスポンシブ対応されているかどうか、モバイルファーストで作り込まれているかどうか、見直す必要があります。
スマホで閲覧しようとしたときに、スマホに最適化対応されておらず、すぐに離脱した経験がある方も多いのではないでしょうか。確実に離脱を促してしまう為、要確認です。
4.ページの読み込み速度が遅すぎないか
ページの読み込み速度があまりに遅いと、閲覧する気が一気に失われますよね。何度か自分で試してみてストレスを感じるようであれば、サーバーの検討や、記事に使用する画像などのファイルサイズの上限を定めるなどの改善を検討する必要があります。
まとめ
如何でしたでしょうか?直帰率はサイトやプロモーションのコンディションを表すパラメーターとして非常に重要な指標です。その他の指標と併せて、正しい分析・改善を繰り返していきましょう。
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