ブランドリフトという言葉をご存知でしょうか?ネット広告においても、ブランディング広告の市場が拡大していますが、ブランディング広告の効果測定を検討する際には、欠かせないキーワードの一つです。今日は、ブランドリフトについてまとめます。
ブランドリフトは、ブランディング広告の効果測定指標の一つ
ブランドリフト(Brand Lift)とは、ブランディング広告に接触したユーザーと接触していないユーザーを比較し、
接触したユーザーの方がブランドの認知、購買意欲向上などの効果が見られたかどうかを測る指標の事です。
ブランディング広告は、CV刈り取り型の広告と比較した際に、効果測定がしづらいものです。その理由として、ブランディング広告は「ブランド認知向上」や、「好感度向上」等、数字で可視化されにくい目的で広告出稿しているケースが多く、ユーザーの意識を知る必要がある為です。
例えば、「揚げ物と合うビール」というイメージを消費者に認知してもらうために動画広告を出稿して、クリック数を稼いだとしても、実際にユーザーがその商品を「揚げ物と合うビール」と認知したかどうかは分かりません。そうすると、効果測定には調査が必要になります。
その調査の事を、ブランドリフト調査と呼びます。
ブランドリフト調査を実施する方法
1.リサーチ会社に依頼する
リサーチ会社にブランドリフト調査を依頼する事が出来ます。リサーチ会社は、アンケートや調査において豊富な実績を持ち、レポートもクオリティの高いものを期待できます。当然コストはかかりますが、有効な手段です。
【ブランドリフト調査サービスを提供しているリサーチ会社の例】
・株式会社マクロミル
マクロミルでは、AccessMill(アクセスミル)というアクセスログを活用したデジタルマーケティングリサーチによって、ブランドリフト調査を実施する事ができます。マクロミルCookieモニタ90万人のログデータをベースにターゲティング広告を配信し、その後オンライン広告の接触者に追跡してアンケートを実施します。
・株式会社カンター・ジャパン
カンター・ジャパンでは、 Brand Lift Insights Across Platformers(ブランド・リフト・インサイツ・アクロス・プラットフォーマーズ)というデバイスや媒体を横断した効果計測が可能なブランドリフト調査サービスを提供しています。タグを埋め込むことによって得られるcookieデータに加え、PMEと呼ばれる手法を駆使して、広告接触ユーザーと非接触ユーザーをデバイスや媒体横断して追随する事で、精度の高いリサーチが可能になっています。
・株式会社インテージ
インテージでは、i-SSP(インテージシングルソースパネル)というサービスでブランドリフト調査を実施する事ができます。業界初のテレビ×webのシングルソースデータでクロスメディアリーチの測定が可能です。
2.GoogleやLINE等広告配信プラットフォームのオプションを活用する
各広告配信プラットフォーマーがオプションで提供しているブランドリフト計測サービスを活用して、効果測定をおこなう事も可能です。
GoogleはGDNとTrueView広告(YouTube)内で出稿した広告に対するブランドリフト計測サービスを用意しており、ブランド認知度、広告想起率、ブランドへの関心度などが測定可能です。また、LINEが提供しているLINE Ads PlatformやFacebookが提供しているFacebook広告においても、ブランドリフト調査が可能になっています。
ブランドリフト調査で用いられる項目
ブランドリフト調査で測定される項目は、内容やサービス提供元によって異なりますが、一般的には下記項目等を中心として調査を行います。
・広告を覚えているかどうか
・ブランドを認知したかどうか
・ブランドの比較検討を促したかどうか
・好感度(または理解度など)が変化したかどうか
・購入意向が上昇したかどうか
まとめ
如何でしたでしょうか?ブランディング広告の効果向上の為に、ブランドリフト調査を検討してみるのも良いかもしれません。最近では、アンケートを取得することなくブランドリフト効果を計測できるサービスも出てきています。ブランディング広告が注目される今、おさえておきたいキーワードです。
【関連記事】
LINE Ads Platformとは?特徴やメリットについて
TrueView広告とは?特徴や出稿価格まで解説します。
広告効果測定のポイントとは?基本を押さえて成果を挙げる方法