昨今のIT技術の進歩やIoT、AIの発展によって、あらゆるものの自動化が進んでいるのはご存知の通りですが、マーケティングに関しても例外ではありません。また、営業手法も人の手による訪問や飛び込みによる新規獲得活動から、インバウンド営業や既存顧客との関係性を重視したLTVが重視されるようになっています。
こうした背景から、様々なマーケティングオートメーションツール(MAツール)が世に生み出されています。それぞれ強みや価格も様々。今回は、そんなMAツールを厳選し、17個ご紹介いたします。
- 1 そもそもマーケティングオートメーション(MA)ツールとは
- 1.1 MAツール17選
- 1.1.1 1.Adobe Marketing Cloud
- 1.1.2 2.HubSpot
- 1.1.3 3.Salesforce Pardot
- 1.1.4 4.Marketo
- 1.1.5 5.B→Dash
- 1.1.6 6.Probance
- 1.1.7 7.ListFinder
- 1.1.8 8.Salesforce Marketing Cloud
- 1.1.9 9.SHANON MARKETING PLATFORM
- 1.1.10 10.SATORI
- 1.1.11 11.Kairos3
- 1.1.12 12.Oracle Marketing Cloud
- 1.1.13 13.IBM Watson Campaign Automation
- 1.1.14 14.Synergy!LEAD
- 1.1.15 15.Dr.Marketing
- 1.1.16 16.Infusionsoft
- 1.1.17 17.xcross data
- 1.2 まとめ
そもそもマーケティングオートメーション(MA)ツールとは
マーケティングオートメーション(MA)とは、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)から既存顧客のマネジメント(CRM)までのマーケティングフローを、ツールを用いて一元管理し、それらを自動化、最適化する事を指します。
MAツールを提供する会社は年々増加傾向にあります。MAツールで実現出来る事は、下記の通りです。
・メールマーケティング
・LPおよびフォームの作成
・キャンペーン管理
・リードナーチャリング及びスコアリング
・リードライフサイクル管理、CRM
・SNSマーケティング機能及びレポーティング etc
これらの機能を駆使して、自社の保有する顧客・ユーザーデータを一元的に統合し、マーケティング業務を自動・最適化出来ます。
MAツール17選
1.Adobe Marketing Cloud
Adobe Marketing Cloudは、Adobe社が提供するマーケティングオートメーションツールで、Adobe AnalyticsなどAdobeの8つの機能を一元管理でき、クロスチャネルによるマーケティングから広告自動取引まで対応しています。大企業の大規模なマーケティング施策に適しています。
また、SFA(Salesforce)やクリエイティブクラウドとの連携も可能です。高機能な仕様ゆえに、使いやすさはAdobeに慣れているユーザーには良いが、初心者向きではなく、初期費用や月額も高額な設定となっています。
参照): Adobe Marketing Cloud
2.HubSpot
HubSpotは、HubSpot社が提供するマーケティングツールで、インバウンドマーケティングに強みを持ち、個人や小規模な企業で採用例が多いのも特徴です。
SEO対策や、SNS連動のトラッキング、リード管理、コンテンツ作成など、オウンドメディアからリードナーチャリングを行う際に必要な機能をオールインワンで持っています。世界95カ国で18,000社以上の利用実績があります。
参照): HubSpot
3.Salesforce Pardot
Pardotは、salesforce社が提供するBtoB向けマーケティングオートメーションツールで、営業支援に役立つ機能が中心で、リテラシーに関係なく、誰でも使えるUXが特徴です。同社のSFAツール「Sales Cloud」との強力な連携も魅力で、SalesForce経由であれば名刺管理ツールやGmailとの連携や企業IPの取得が可能です。
これにより、適切なタイミングでの営業へのパスアップが可能になります。同社のMAとしては比較的安価ですが、MAツールとしては機能がやや少なく、広告配信などにも対応していないことがデメリットです。
参照): Salesforce Pardot
4.Marketo
Marketoは、Marketo社が提供するマーケティングオートメーションツールで、toB/toC問わず幅広い企業に対応が可能で、世界で4,600社以上の導入実績を誇ります。Web・スマートフォンそれぞれのメール・広告配信を同じプラットフォームで統一したメッセージを発信でき、Salesforceなど主要なSFA、CRMとの連携が可能です。
MAツールに必要な機能を網羅していながら、比較的安価なのも特徴です。海外ツールのため、日本独自の機能追加や改善への対応が遅めで、UIが少々使いにくいことがデメリットです。
参照): Marketo
5.B→Dash
B→Dashは、株式会社フロムスクラッチが提供するマーケティングオートメーションで、網羅性も高く、誰でも使いやすいUIと始めやすい価格設定が特徴です。
また、データ統合を自社で行うため、細やかなセグメントの作成と顧客に合わせたデータの加工が可能です。一方でそうしたデータ統合のしやすさの反面、SFAやCRM連携におけるデータ構造の自由度が低いことがデメリットです。
参照): B→Dash
6.Probance
Probanceは、株式会社ブレインパッドが提供するマーケティングオートメーションツールです。ビッグデータの活用を得意とするブレンパッドの強みを活かした、膨大なデータのスムーズな処理を得意とし、実店舗における取引データや行動データを活用したtoC向けのマーケティング施策で特に威力を発揮します。
また、AIを用いたOne to Oneマーケティングが可能で、ユーザーの行動データから趣味・嗜好を導き出し、かつ高い効果が望める時間やチャネルコンテンツを配信し、ユーザーへレコメンドを行います。
参照): Probance
7.ListFinder
List Finder(リストファインダー)は、株式会社イノベーションが提供するマーケティングオートメーションツールで、BtoB向けクラウド型マーケティングオートメーションツールでは、シェア1位のツールです。中小企業を中心に国内で700社を超える導入実績があります。
使いやすいUIはもちろん、基本的なMA機能(リード管理や、メール配信、アクセス解析、スコアリングなど)が標準装備で、安価なことから、初めてMAツールを導入する企業にはお勧めです。名刺管理ツールのSansanとの連携が可能で、名刺から取り込んだ顧客データを同期します。20日間の無料トライアルもあります。
参照): ListFinder
8.Salesforce Marketing Cloud
Salesforce Marketing Cloud (セールスフォース マーケティングクラウド)は、Pardotと同じくsalesforce社が提供するマーケティングオートメーションツールで、Pardotと比較すると機能が豊富で、一社一社の顧客に対してより最適なマーケティング施策を行うことが可能です。
直感的な操作を可能とするUIもPardotと変わりませんが、カスタマージャーニーマップも同様に簡単に作成できるので、複数のシナリオ設計を効率よく行えます。広告配信は行えないことや、salesforce慣れしていない企業には導入ハードルが少々高いことがネックです。
参照): Salesforce Marketing Cloud
9.SHANON MARKETING PLATFORM
SHANON MARKETING PLATFORMは、株式会社シャノンが提供するマーケティングプラットフォームです。2011年のリリース以来、7年連続統合型マーケティング支援SaaS市場シェアNo.1です。
セミナーや展示会といったリアルイベントの受付管理から始まったツールのため、リアルイベントからのリード獲得からリードナーチャリングを得意としており、メルマガやキャンペーン管理、スコアリングといった機能にも対応しています。また、初期費用が高めで、月学費用が安め、SFAや外部ツール・サービスとの連携実績が豊富であることも特徴です。
参照): SHANON MARKETING PLATFORM
10.SATORI
SATORIは、SATORI株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールで、Webメディアとの相性が良く、実名ユーザーだけでなく、匿名ユーザーのスコアリングが可能な点が大きな特徴です。
使いやすさだけでなく、純国産MAとして、日本語によるサポート体制、勉強会、コミュニティーなど充実したバックアップ体制があります。また、salesforceやkintoneとも連携可能で、複数のAPIも公開しています。
参照): SATORI
11.Kairos3
Kairos3は、カイロスマーケティング株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールで、中小企業でも始めやすい低価格(月額5,000円)が最大の特徴です。機能は必要最低限すべて揃っていますが、広告配信は対応していません。また従量課金制なので、比較的小規模なサイトに適しています。
参照): Kairos3
12.Oracle Marketing Cloud
Oracle Marketing Cloudは、Orakce社が提供するマーケティングオートメーションツールで、toB向けツールをEloqua、toC向けツールをResponsysと呼びます。自社のOracle Blukai(DMP)との連携が可能である反面、SFAとの連携ができず、日本語対応・広告配信に非対応となっています。
参照): Oracle Marketing Cloud
13.IBM Watson Campaign Automation
IBM Watson Campaign Automation(旧IBM Marketing Cloud)は、IBMが提供するマーケティングオートメーションツールで、自社のAI「IBM Watson」をマーケティングに活用した「IBM Watson Marketing」の核となるツールです。
リードマネジメントやメールマーケティング、キャンペーン管理、スコアリングといったMAの基本機能を持ち、クロスチャネルキャンペーンも可能で、高性能な分析が可能です。
参照): IBM Marketing Cloud
14.Synergy!LEAD
Synergy!LEADは、シナジーマーケティング株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールで、プラットフォームにSalesforceを利用しており、信頼性や安定性が高いのが特徴です。使用感はsalesforceとそっくりです。
参照): Synergy!LEAD
15.Dr.Marketing
Dr.Marketingは、株式会社アイアンドディーが提供するマーケティングオートメーションツールで、セミナー・展示会の案内やメール文面作成サポート、上場企業3500社分の企業データなど、自社のBtoBマーケティング支援の経験を生かした様々な機能や情報が予めセットされているのが特徴です。
参照): Dr.Marketing
16.Infusionsoft
Infusionsoftは、Infusionsoft社が提供するマーケティングオートメーションツールで、世界で利用しているユーザーは125,000人、実行されているキャンペーン数は450,000を超えます。英語版でのサービスとなります。
参照): Infusionsoft
17.xcross data
xcross dataは、株式会社セランが提供するマーケティングオートメーションツールです。ユーザーの行動を複合的に分析し、最適なタイミングにアクションを講じることで解約を防ぐことを得意としています。
参照): xcross data
まとめ
今回はマーケティングオートメーションツールについてご紹介しました。マーケティングオートメーションツールは非常に便利なツールですが、導入コストが高かったり、ツールによって向き不向きがあったりします。
検討が難しい場合は、まずはUIに優れ、基本的MA機能を装備した安価なツールから使い始めてみるなどの手段があります。どちらにせよ、色々なツールを比較検討しながら、自社に最適なツール選びを行う事をオススメします。