今回はデザイナー転職情報として、転職時の年収アップの方法についてご紹介していきます。
現在デザイナーとして活躍する人や、これから転職を検討している人の中には、結婚や将来を考え「好きなことを仕事にしながら稼ぎたい」と悩む人も多いのではないでしょうか。
本記事ではデザイナーの一般的な現状を把握しつつ、年収アップするためには何が必要かわかる内容をご紹介していきます。
・高収入を得るためのキャリアプラン
・年収アップに必要なスキルと方法
・1000万円デザイナーを目指す方法
転職前の情報収集として、ぜひ活用してみてください。ではご紹介していきましょう。
デザイナーの平均年収は?
【企業規模別 デザイナーの平均年収】
従業員数 | 10〜99 | 100〜999 | 1000〜 |
平均年収 | 306万円 | 345万円 | 390万円 |
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると、企業規模ごとのデザイナーの平均年収は300万円台となり、会社規模によって差が出ることがわかり、平均値は最大で390万円となっています。
国税庁の令和3年分 民間給与実態統計調よると、会社員の平均給与は男性545万円(同2.5%増、131千円の増加)、女性302万円(同3.2%増、94千円の増加)となるため、比較するとデザイナーは一般的に低めな年収であると言えるでしょう。
デザイナーが高収入を叶えることは可能?
結論として、デザイナーが高収入や年収1000万円を叶えることは可能です。
しかし平均年収から見てもわかる様に、デザイナーの年収レンジは低めであるため、経験や実績がない限り、転職後いきなりアップすることは難しいと考えられます。
高収入を目指すには、超えるべき壁や必要なステップを意識することが大切です。
デザイナー業だけでは年収に限界がある
前述にてデザイナーとして高収入になることは可能とご紹介しましたが、会社勤めをして与えられる「デザイナーの仕事だけ」を行っていると年収は頭打ちとなってしまうのです。
年収を上げるには自分の手取りをあげる必要がある、つまり直接仕事を受注する立場となる必要があります。
仕事を直接受注するには、実績・経験・企業とのパイプが必要のため、下積み期間にいかに将来を見据えておくかが大切と言えるでしょう。
1000万円デザイナーになるにはマネジメントスキルも必要
高収入デザイナーからさらに1000万円デザイナーを目指すとなると、仕事量をさらに増やすもしくは自身の単価をあげることが必要となります。
仕事量を増やすには、受注した仕事を他のデザイナーへ振ることが必須となってくるでしょう。そのため、アートディレクターや会社の経営者の様な立場とならなければいけません。
さらにデザイナーを管理するために必要なスキル・事務処理能力や経営能力も必要となってくるため、デザイナースキル以外のマネジメント能力の向上も必要です。
自身の単価を上げるには、なんといっても実績が必要です。クライアントの「価値の高いデザイナー」と思わせる必要があるため、こちらも一朝一夕でできることではありません。
下積み時代にどれだけ成果を残し、名のある商品に携わるかで将来は左右されるでしょう。
デザイナーが年収アップするためのキャリアプラン
デザイナーとして年収をアップさせるキャリアプランの選択肢としては、大きく分けて4つあります。
前述で紹介した通り、最終的には直接仕事を受注する立場にならなければ年収の上限が来てしまい、1000万円プレイヤーどころか高収入をめざすことさえ叶いません。
まずはある程度の年収アップを目指すため、下記の様なキャリアプランを検討してみましょう。
その1:会社勤めをしながら副業
単純に業務量を増やして収入をアップさせる方法です。
最近ではクラウドソーシングサービスが充実しているため、単発のグラフィックデザインの案件も数多く募集されていいるので、副業レベルであれば簡単に探すことができます。また知り合いの紹介などで案件を探すのも一つの手段です。
副業は、本業で身につけたスキルを磨きながら収入も増え実績にもなるので、経験を増やしたい人へおすすめのキャリアプランです。
ただし、あくまでの将来的な年収アップのための一段階であることを理解しておきましょう。
その2:会社内でキャリアアップ
役職が上がれば自然と収入もアップするので、今の職場で実績を積んでキャリアアップするのもひとつの手段です。
デザイナーが目指す職種は、デザイナーを束ねるリーダーであるチーフデザイナーや、プロジェクト全体の指揮をとる責任者であるアートディレクターとなるでしょう。
どちらも豊富な制作経験とマネジメント力・高いコミュニケーション能力が求められるため、5~10年程度のキャリアが必要となります。
その3:待遇がいい企業へ転職する
より大きな広告代理店や制作会社へ転職することで、大幅な収入アップを狙います。大手代理店であれば、案件単価も高いので高待遇が期待できます。
もしくは難易度が高いですが、一般企業のインハウスデザイナーを目指す手もあります。
どちらにせよ明確な年収希望があるのであれば、高収入向けの転職エージェントを利用すると確実な年収アップを狙うことができるのでおすすめです。
その4:フリーランスとして独立
フリーランスとして直接案件を受けることで、案件単価=収入となるため手取りが増え、年収もアップします。
しかし、自身のスキルの切り売りになるので、単価アップは努力次第となるでしょう。自身で仕事を取る営業能力や企業とのパイプも必要です。
独立しフリーランスとして実績を積んでいくと、グラフィックデザイナーとしてはもちろん、アートディレクターやクリエイティブディレクターとして大手企業の広告制作プロジェクトメンバーに指名されることもあるので、デザイナーとして新たなチャンスを掴める可能性もあります。
フリーランスとしての活躍が成功すれば、案件規模を大きくして自身でデザイナーを雇いどんどん収入を増やすことができるので、高単価を目指すのであれば、必要な道となるでしょう。
デザイナーが年収アップするために必要なこと
デザイナーが年収アップを目指すには、キャリアプランを把握しただけでは高収入は叶えられません。
年収アップするために必要なことを把握した上で、キャリアプランを目指すための具体策を練り、実行に移しましょう。
デザイン以外のスキルを身につける
キャリアアップ・フリーランス・転職、どのキャリアプランを歩むにしても、デザインスキルだけでは年収アップするのは難しいです。
年収をアップさせるには、デザイン以外のスキルを身につけ自分に付加価値をつけていき、スキルの単価をあげていくことが必要となるでしょう。
身につけるべきスキルは「専門的スキル」と「社会的スキル」に分かれます。
・UIデザイン
・Webマーケティング
・プログラミング
専門的スキルの習得はデザインという専門分野以外の工程も行えるようになることが目標です。
他の職種も指揮できる立場となることができ、制作における一連の工程を把握しているデザイナーは重宝されること間違いなしです。
・論理的思考能力
・プレゼンテーションスキル
・営業スキル
社会的スキルは、将来的にフリーランスを考えている場合には必須となるものばかりかつ、今の仕事にも役立つスキルばかりであるため、覚えて損はないでしょう。
資格を取るというより、考え方や視点を変えることが必要となるスキルであるため、日々の積み重ねで習得していくことが大切です。
1000万円デザイナーを目指すために必要なこと
前述では高収入になるために必要な方法をご紹介しましたが、1000万円デザイナーを目指すにはさらにもう一段階の努力が必要です。
下積みを怠らない
高みを目指すのであれば、初めの土台作りが非常に重要です。実際にハイスキルの評価をの受けるザイナーほど基礎がしっかりしています。
デザイナーとして経験を積むには、平均して10年は会社に在籍し、ディレクション業務まで携わるのがベストでしょう。
独立はいつでもできますが、実績・経験・信用がなければクライアントは仕事を受注しないため、高収入を目指したい人ほど、ストイックに着実に経験を積んでいくことをおすすめします。
早い段階で目標を設定する
なるべく早期から1000万円(もしくは年収目標)を決めておき、目標から逆算してキャリアプランを具体的に考えます。
デザイナーは何歳でも活躍できますが、年収目標がある場合、年齢による制限が発生します。
一例として、フリーランスとして独立を考える25歳の場合、40代だに独立はその後を考えると少し遅いので、30代後半までにはスタートしておきたいところです。
そうすると、10年あまりでやるべきことが明確となってくるのです。
キャリアの計画は遅くなると出遅れてしまい「数年前ならできた」ということも発生してくるため、早めの検討が必要です。
ハイレベルな環境に身を置く
優秀なデザイナーに囲まれる環境に身を置くことで、同じレベルへ合わせようと自然と自身のレベルも上がっていきやすくなります。
自身の単価をあげるためにも、広告代理店のクリエイティブから直接受注している広告制作会社や、デザインに厳しいクライアントの案件を抱えている広告代理店などに一度は身を置いてみましょう。
デザインの概念から鍛えられるため、芯の強い、自分の強みがわかったデザインをすることができるよになります。経験やスキルの幅も広がるのでおすすめです。
自分の強みを理解しておく
同じデザイナーでもやはり人によって得意な分野が強みがあります。
自分の強みを理解することで、独立後そのスキルを売りにできたり、受注する案件も得意な分野を選ぶことで高評価を得やすいため戦略が立てられます。
また、得意がわかるということは苦手もわかるので、ウィークポイントを理解して鍛えることもできるでしょう。
客観的な視点で自己理解を深める視点を常に持っておくことが大切です。
妥協をしない
デザインをする制作物は、デザイナーの「これでいい」という判断で完成品となります。
そのため「妥協しない」を徹底すると、他の人のデザインにおいても細かい部分まで目がいくようになり、デザイナーとしての目が鍛えられるのです。
その積み重ねがクライアントからの信用となり、仕事の受注と繋がり、自身の単価アップや将来の得意先が生まれる結果となるでしょう。
デザイナー転職でよくあるQ&A
最後は、デザイナーの転職でよくある疑問を解決していきます。
デザイナーの中でもグラフィックデザイナーやWebデザイナーの年収はどれくらい?
ただしスキルや経験によって異なり、未経験者はもう少し低くなる場合もあります。
デザイナーは仕事内容によって種類が複数あります。転職前には内容をよく理解し「思っていた業務と違う」というギャップがでないように注意しましょう。
デザイナーの平均年齢は?
専門卒が多いため、デザイナーの平均年齢は低めです。
デザイナーは長年デザイナーとして務める人は少なく、経験を重ねるとディレクションや他の職業へ転職することもあるため若い人が残るということもあり、平均年齢は低くなるのです。
かといって長年デザイナー一本でやり続けている人もおり、40代を超えていなければ転職に年齢はあまり関係しません。
デザイナーの転職は実績とスキルがなにより重要視されるので、転職活動ではこれまでの経験をいかにアピールするかをポイントとしていきましょう。
デザイナーの離職率は高い?
作りたい物・やりたいデザインなど、こだわりの強さで転職を繰り返す人もいます。
デザイナーの特徴として、雇用条件よりもやりたいことを重視する傾向があります。
そのため、デザインの方向性などが合わずに、早期に退職してしまう場合もあるので人によっては離職率が高いと言えるでしょう。
ただしあまり職歴は重要視されず、実力と経歴重視の採用のため、これまでの転職が多い方もそこまで気にする必要はないと言えます。
年収1000万円稼ぐ人はどれくらいの割合?
ただしスキルや経験によって異なり、未経験者はもう少し低くなる場合もあります。
1000万円の収入がある給与所得者の中で、デザイナーだけのデータはありません。
しかし民間給与実態統計調査(国税庁)によると、日本国内の給与所得者の人数は約5200万人、うち年収が1000万円以上の人は約258万人となり全体の約5%となります。
20人に1人が年収1000万円以上を叶えていることとなり、デザイナーのみに絞るとさらに少なくなるため、希少性は高いと言えるでしょう。
デザイナーの年収アップにおすすめな転職エージェント
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まとめ
今回はデザイナーの年収アップについての情報を解説していきました。
一般的にみて平均年収が低い傾向にあるデザイナーですが、キャリアプランを早期に立て、目標に向かった具体的な行動を決めれば年収アップを叶えることも可能です。
また、難易度は高くなりますが心がけと実績の積み方によっては1000万円プレイヤーも夢ではありません。
デザイナースキルだけに執着せず、幅広いスキルを習得することを意識しながら、キャリアアップを図りましょう。