企業の経営や事業に関する問題に介入し、多方面な視点から問題解決を促すコンサルタント職。
これまでのスキルを活かした転職先として人気である反面、「転職して後悔した…」というマイナスな話を聞くこともしばしばあります。
せっかくの転職が失敗となってしまうと、時間を無駄にするだけでなく、早期退職で自身の経歴に悪影響が出る可能性も考えられます。
そこで今回は、コンサルタントの後悔の原因となる理由と対処法について、下記内容をご紹介します。
後悔した体験談から原因を分析
事前にできるコンサル転職の対処法
転職を成功させるためのポイント
「コンサルタント転職を希望しているけど、失敗や後悔はしたくない!」という方は、ぜひ参考にご覧ください。
コンサル転職を失敗した人の体験談
まずは実際にコンサル転職で後悔した人によくある体験談をご紹介していきましょう。
イメージしてた業務内容と違った
一つ目は「業務の内容にギャップを感じた」という体験談です。
コンサルタントは、企業との交渉・提案など対人での業務がイメージされやすいですが、実際は事務的な業務が多いのも事実で、一例は下記の様になります。
【コンサルタント職 業務内容の一例】
- Excelでデータ集計・分析
- 提案資料の作成
- 議事録作成
- メール処理
- クライアント企業への進捗報告
企業によっては営業事務がいる場合もありますが、ほとんどは一企業に対するコンサルタント業務は全て一人で行います。
また、これに加え、クライアント企業の獲得をするための営業・コンサルティングする事業の内容についての情報収集など、一度に複数かつ多方面の業務を行うことが求められます。
同時進行で業務をこなすことが苦手な方・コンサルタントに対してこの様なイメージを持っていない方は、業務内容に大きなギャップを感じて辛くなってしまうこともあるでしょう。
社風が体育会系でついて行けなかった
コンサルタントというと、一見スマートなイメージがありますが、何よりも成果を求められる職業です。
そのためコンサルファームは体育会系な企業が多い傾向で、仕事への熱意ややり方にギャップを感じ、転職を後悔してしまう人も少なくはありません。
コンサルタントは社内でのライバル意識や成果に対する評価など、営業職の様な性質が強くでる職業で給料も成功報酬制が多い傾向です。
ガツガツとした雰囲気が苦手な方は、コンサルタントへの転職は合わないと感じる場合もあるでしょう。
また、コンサルファームの中でも国内・外資系によりさらに特徴が異なります。
外資系のコンサルファームはより成果主義な傾向が強いため、コンサルタントへ転職を検討されている方は、自身の性格を分析した上で「社風」も判断材料のひとつにするといいのではないでしょうか。
クライアントに振り回され疲弊した
クライアント企業の対応に振り回され、疲弊してしまったという体験談です。
コンサルタントは企業の経営や事業に対する問題を解決する職業ですが、時には急遽の方針・予算の変更など、臨機応変な対応を求められることもあります。
提案内容が一発で通ることも少ないので、繰り返しの業務や変更点への対処に終われ業務量が増えてしまい、次第に業務がつらくなってしまう方もいるのでしょう。
転職後の後悔に繋がる理由
では次は、「転職後の後悔」につながる理由を解説していきます。
先ほどの体験談を踏まえて、コンサルタント転職での後悔の理由として多いのは以下の2つだと考えられます。
- 転職前後のギャップが大きい
- スキルが見合わない
詳しくご説明していきましょう。
理由その1:転職前後のギャップが大きい
ギャップが大きいことで後悔してしまうということは、プラスなイメージだったものがマイナスとなってしまうためです。
ではなぜプラスがマイナスになるかというと、それは「転職後をうまく想像ができていないこと」が原因です。
例えば、業務内容であれば「企業先に立ってプレゼンや提案を行う華やか」な想像であったものが、実際は「事務処理も多く営業的な思考も求められる」という現実に突き当たります。
この現実との差がギャップとなり、「こんなはずではなかった…」と後悔を生むのだと考えられます。
業務内容以外にも、待遇面や転職後の生活が自身の期待や想像と異なり、辛くなってしまう
理由その2:スキルが見合わない
転職後がうまく想像ができていないことで、求められるスキルも想定ができなくなってしまいます。
一例で言うと「提案力や論理的な思考があればやっていける」と想像していたものが、実際は「業務推進力や営業能力が必要だった」と予想外の必要スキルがあり、転職後の業務や成績に影響がでます。
簡単なものであれば転職後に習得すれば問題はありませんが、そのスキルが元々苦手な分野であったり覚えるまでに時間がかかると、業務自体が苦痛となってしまうのです。
コンサル転職を後悔する理由はこの2つどちらか、または両方が原因だと考えられますが、いずれにせよ事前に念入りな対策をした上で、転職をする必要があるでしょう。
コンサル転職を成功させるための事前対策3つ
前述で後悔の原因は、転職前の想像不足によるギャップやスキル不足が発生することだとわかりました。
では、そうならないための事前対策をご紹介していきましょう。
状況整理で転職軸を決める
転職前に自分自身の目標や優先順位を決めておくことで転職の軸を明確にし、希望に合った企業を絞り込むことができます。
整理すべき項目としては、下記の様な内容です。
- コンサル業界へ転職したい理由
- 希望するコンサルの種類
- 希望する業種
- 転職における希望の条件(給料や休日)
あわせて、これまでの経験・経歴・活かせるスキルを整理しておくことで客観的に自分のスキルを把握できるため、転職後のスキル不足による後悔を防ぐことができます。
業界・企業分析でギャップを減らす
転職前後のギャップを減らすためには、事前の企業分析を綿密に行う必要があります。
対人の相性や予想外のギャップは不可避になるため、100%想定通りの転職をすることはできません。
しかし、想定を現実とできるだけ近づけておけば後悔するまでのギャップを生むことは避けられるでしょう。
そのためには
- コンサル業務への職業理解(業務内容・業種・条件・働き方)
- 気になる企業の事業内容や社風(口コミサイトで退職者の体験談も)
を念入りに調べ、さらに興味が強くなった企業へは
- 採用傾向
- 代表者・在籍者の経歴
なども見ておくと良いでしょう。
一つずつの企業に時間をかけすぎると負担となってしまうため、興味のある企業とそうでないものにかける時間の配分は自身で調節をすることがポイントです。
専門家や外部からの情報も取り入れる
企業調査や転職情報は、自分で調べるだけだと情報量は薄く信憑性に欠けることもあるため、外部からの情報を取り入れることで情報を精査していきましょう。
外部というのは「実際に興味のある企業で働いていた人」や「コンサル業界に精通している人」など、コンサル企業での実績がある人を指します。
- 先輩や同期でコンサル経験者から話を聞く
- 説明会にて企業在職者に話を聞く
- コンサル特化型エージェントで転職のプロに相談
この様な手段で、経験者の生の声を取り入れましょう。
特に、転職エージェントは転職情報だけでなく転職対策もやってくれるので、内定率をあげるためにも登録は必須です。
求人紹介量も自分で探すより多く紹介してもらえるため、選択肢を増やすことも考えて利用しない手はないでしょう。
コンサル転職おすすめ転職エージェント
ではコンサルタント転職におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
レバテックキャリア
レバテックキャリアのおすすめポイント
✓ LINEで転職相談が可能
✓ エージェントのサービスが高品質
レバテックキャリアは、書類添削・面接対策など、エージェントのサポート力の高さに定評があります。
レバテックグループの中で経験者向けの求人を多く取り扱っているため、中途採用枠を目指す、ハイスキルな人材におすすめです。
LINEでの転職相談も可能なため、在職中で日中に時間が取れない方でも気軽に相談することができ、効率よく転職活動を進められることができるでしょう。
デジレカ
広告代理店・クリエイティブエージェンシー・アドテクベンダー等の各トッププレイヤーからサポートを受けられる「デジレカ」は、他の転職エージェントにはない「キャリア支援」を実現します。
面談後の決定率は高確率の40%を誇り、非公開求人も多数保有しています。
また、他の転職エージェントにはない「独自講習会」も行なっており、さまざまなアプローチで満足の高い転職支援を心がけていいます。
コンサルタント転職が初めての方でも安心してサポートを受けられるでしょう。
ビズリーチ
✓ 年収1000万円以上の求人数が全体の3割を占める
✓ スカウト機能もあるので仕事をしながらの転職活動でも利用しやすい
✓ 3000人の在籍エージェントから質の高いサポート
ハイキャリアの転職といえばビズリーチの登録が必須です。
在籍3000名のエージェントの中から、転職の悩みや性格に合うサポートを受けることが可能。これまで転職エージェントに対して悪いイメージがあった方でも満足のいくサポートが期待できます。
サイト内では自身で求人検索もできますが、スカウト機能で企業と直接やり取りをすることも可能です。
コンサルタント業界で確実に年収アップを狙いたい方は、ぜひビズリーチを利用してみましょう。
コンサル転職でよくあるQ&A
Q:未経験でも転職できる?
コンサルタント業界は未経験者からの転職者も多く在籍しています。
Q:年齢に制限はある?
コンサルタントは、年齢によって求められる条件が異なる職業であるため、自分の年齢と条件では制限が出る場合があるのです。
Q:学歴が重視されるのは本当?
コンサルファームでは、4年制大学卒業は前提であり、そこから大学のレベルで書類選考の通過が左右されます。
学歴は相関性が高く合理的に人材の選別ができるため、コンサル会社でも採用の指標として使用されています。
大手コンサルファームや採用基準が高い企業であれば、高校の偏差値から判断する場合もめずらしくありません。
大学の種類で優遇されるのは、大手コンサルファームであれば、東大・京大・早稲田・慶応などや有利です。
しかし、専門性が高い分野は多少の緩和があり経歴が重視されることもあります。
いずれにせよ学歴・職歴は重要視される業界なので、転職前の適性判断の一つとするべきでしょう。
Q:英語スキルやMBAは必須?
どちらもあればベストなスキルですが、必要性の高さはファームの種類・業務内容によって異なります。
英語スキルに関しては、目指すコンサルファームによって違いがでます。英語力不問の戦略ファームや、業務/ITコンサルであれば英語力よりも他のスキルが重要視される場合もあるでしょう。
しかし外資系コンサルファームであれば、英語スキルは必須となります。
MBAに関しては、所持している人の方が少ないため、特に重要視される資格ではありません。
どちらも取得していれば有利に働くスキルですが、英語は状況次第・MBAは転職後の取得でも遅くはないでしょう。
Q:退職はどのタイミングですべき?
現職の規定や、自身の状況次第で決めるのがベストでしょう。
転職活動において退職日というのはそれほど気にするポイントではありません。
ほとんどの場合、内定が出た企業は入職日に融通がきくため転職後に在職先と相談してから退職をすることが可能です。
従って焦って退職手続きをする必要はないでしょう。
ただし、企業より退職申請のタイミングが異なるので、何ヶ月前からの申告義務があるかチェックしておく必要はあるでしょう。
まとめ
今回はコンサルタントへ転職の後悔について解説していきました。
華々しく高収入なイメージがあり、キャリアアップとして転職を目指す方も多いコンサル業界。その反面「後悔した」「思っていたのと違った」という評判を聞くこともあり、転職を決意するには不安が残ります。
実際にギャップや社風についていけず後悔する場合もありますが、事前対策をしっかり行えば、後悔の原因となるギャップやスキル不足は防ぐことができます。
情報収集をしっかり行い、転職エージェントも上手に活用しながら、憧れのコンサル業界への転職を叶えましょう。
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