ネット広告市場はテレビ広告に追いつく勢いで伸びています。
しかしながら、アドテクノロジーを用いた広告配信は、出稿される媒体が不明瞭なのでブランドイメージの低下を懸念する大手企業には手を出しづらいものです。このような背景から生まれたのがPMPです。そこで本日はPMPについてまとめました。
PMPとは、プログラマティック広告におけるプライベートな広告取引の呼称のこと
PMPとは、Private Market Placeの略で、プログラマティック広告におけるプライベートな広告取引の呼称です。
これまでRTB(オークション)ではオープンオークションと呼ばれる広告取引(不特定多数の広告主・メディアの広告枠が参加している形式)が主流でした。
しかし、プログラマティック広告の特性上、広告枠の品質や透明性、費用対効果やブランドセーフティーの観点で課題が顕在化していました。
そこで、PMPと呼ばれるクローズドオークション形式の広告取引が登場しました。
RTBとの違い
RTBとPMPの違いは広告の出稿媒体、広告主を制限(限定)出来るかの違いです。
RTBは提携している全ての媒体に掲載される可能性がありますが、PMPは限られた媒体と広告主のみが参加できる、広告の取引市場です。
プログラマティック広告の取引方法一覧
Open Auction
DSPやアドネットワーク経由で、参加自由なマーケットによって行われる広告取引です。
RTBの基本的な概念はこれにあたります。
アドネットワークが発達し始めた時は、余り在庫や小さな媒体への配信が中心でしたが、現在は大手メディアなどの信頼できる広告枠も増えています。
Invitation Only Auction
Invitation Only Auctionは、招待制で媒体や広告主が限定されたクローズドオークションです。
RTBにおけるPMPに値します。
広告主、媒体社は事前に参加する媒体社や広告主を把握したうえで参加する事が出来ます。
また、通常のRTBのオープンオークションに対して「優先権」を持ち、プレミア広告枠がオープンオークション形式のRTBに流れる前に入札する事ができます。
Unreserved Fixed Rate
こちらはPMP上で行われる取引方式であり、限定された広告主と媒体だけが参加出来ます。
入札制ではなく固定単価で広告枠を取引する仕組みになっており、在庫予約はできないことが特徴です。
Automated Guaranteed
こちらもPMP上で行われる取引形式です。
購入優先度が最も高く、品質の高い広告枠を他のマーケットよりも先に購入することができる分、CPMも他の取引形式よりも高いです。
更に、在庫の予約が可能なことが特徴ですので、TVCMに合わせて指定した媒体のImpを確実に買い切りたいという場合には非常に利用しやすい取引形式です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
PMPはUSでは普及が進んではいますが、日本では普及が進み切っておらず、2015年頃から日本でサービス提供を行う企業が数社出てきているような現状です。
筆者もこれから発展していくのか気になります。