突然ですが、リアルアフィリエイトって知っていますか?恥ずかしながら筆者は記事ネタ選定をするまで聞いたことがありませんでした…デジタルマーケティングに携わる方々にとって、またマーケターの方々にとってもおさえておくべきワードです。今回は、リアルアフィリエイトについてまとめてみました。
リアルアフィリエイトとは?
リアルアフィリエイトとは、アフィリエイトをインターネット上の広告ではなく、実店舗やイベントなどで行う仕組みです。そのため、「店舗型アフィリエイト」とも呼ばれます。
具体的には、携帯ショップや飲食店、美容室、ネイルサロン、エステサロンなどで実施されることが多く、店舗スタッフが来店客へ新規会員登録やアプリのインストールの誘導を行い、登録やインストールなどの成果に応じて報酬を支払う仕組みのことです。
具体的には?
例えば、最初に広がりを見せた携帯ショップの場合を考えると、新規契約が一番わかりやすいと思います。新規契約にも、通信キャリアとの契約が新規の場合や、機種変更で新たな支払い契約を結ぶ場合などがありますが、その際に店舗スタッフから
「このアプリを1ヶ月だけインストールしておくと、〇〇ポイント付きます。その後は解約していただいても構いません。」
といった案内を受けたことがありませんか?これがまさに『リアルアフィリエイト』です。
アプリの例としては、音楽や動画、書籍・コミック、天気情報、地図ナビといったものが多くなっています。
同様に美容室やエステサロンにおいては、顧客の多くが女性であるため、女性向けメディアやアプリへの会員登録・インストールの誘導がなされています。
成果報酬について
実際に店舗側が受け取れる成果報酬は、いくらくらいなのでしょうか。代理店各社の設定金額を調べると、下記のようになります。
・有料会員登録 月額料金の5倍前後
・無料会員登録 500円〜1,000円
・アプリインストール 300円前後
リアルアフィリエイトのメリットとデメリット
メリット
・目視したターゲットにアクションを促すので、獲得したいユーザー層とのマッチング精度が高い。
・店舗スタッフの対面での説明による納得感や安心感、アクションを取ることによるメリットを感じやすいことによりアクションを促しやすい。
デメリット
・店舗スタッフの過度な誘導行為により、クレームが発生することも多く、サービス自体へのイメージ低下の恐れがある。
・キャンペーンきっかけや安くなるからといった気軽な登録や半自動的な登録も多いため、アクティブ率やARPU(ユーザ1人あたりの売上)が低い傾向にある。
・店舗スタッフへ商品・サービスの説明をし、販促するオペレーションの手間がかかる。
具体的な事例について
商材としては、上記に挙げたアプリを中心とするスマートフォンサービス以外にも、
・ウォーターサーバ
・動画視聴サービス
・保険サービス
といったものも増えてきています。ドコモショップで生命保険の販売ができるようになったことは、記憶に新しいのではないでしょうか。
具体的なサービスとしては、
株式会社インタースペースのストアフロントアフィリエイト
株式会社エムティーアイのリアルアフィリエイト・ネットワーク
株式会社ベストクリエイト
などが有名です。
まとめ
一見デメリットが多い印象も受けがちですが、リアルアフィリエイトを提供するASP企業が連携して、協会を立ち上げ、より良い仕組みづくりに取り組んでいます。また、登録後のアクティブ率やARPUを高める施策が増え、アフターフローの部分に工夫を凝らす代理店も増えています。
さらに、現状は携帯ショップへの導入がメインですが、例に挙げた以外のサービス業態(ヨガやクリーニングなど様々)への広がりも見せており、ポテンシャルを秘めています。
Web上ではない、リアル店舗ならではのメリットを活かすことで、その広がるはより加速するでしょう。