オプトインとはユーザーが自らの意思判断に基づいて参加や利用を表明することを指します。オプトインは「opt in」のカタカナ語で、「opt」は「選択する」、「in」は「中に」という意味があります。つまり、ユーザーが自分で選択してサービスなどの対象者になる行為を示すのがオプトインです。マーケティングではユーザーにオプトインを求める仕組みの広告などをオプトイン形式、あるいは単純にオプトインと呼びます。対義語として用いられているのがオプトアウトで、ユーザーが参加や利用をしないと表明することを指します。
オプトインの例として最もよく知られているのはメールマガジンの配信です。ユーザーが会員登録や商品購入などの手続きでメールアドレスを企業に提供した際に、企業がユーザーから許可を得ずにメルマガに登録するというマーケティングの仕方がよく行われてきました。顧客管理の上でも重要なアプローチとされていたものの、ユーザーとしてはメルマガに登録したいとは意思表明をしていないのに無断で登録されたという印象を持つ場合があります。個人情報の濫用ではないかと疑われるケースもあり、ユーザー満足度を下げる原因となっていました。
マーケティングでの顧客に直接アプローチする方法は他にもSMS配信やDMなどの様々なものがあります。どの場合にも個人情報に基づいたマーケティングなので、ユーザーの許諾が必要だという考え方が生まれました。そして、特電法と呼ばれる特定電子メールの送信の適正化等に関する法律によって規制が敷かれ、現在ではオプトイン方式で事前許諾を得ることが求められています。この流れを受けてウェブサイトで広告表示をする際にもオプトイン方式を取り、ユーザーに判断を促す傾向が生まれてきています。
オプトインが求められるようになったのはCookieの取得についても同様です。デジタルマーケティングではCookieを取得してユーザーごとに最適化した情報を提供するあぷろーちが盛んに行われています。しかし、Cookieには個人の活動に関連する情報が含まれているため、EUの個人情報保護委員会ではオプトインの実施を求めています。日本ではCookieのようなユーザーデータの取得について個人情報保護法に抵触するか否かについて議論が分かれています。しかし、世界的な動きに合わせてCookieの取得時にもポップアップを出してユーザーからの許諾を得るのが一般的になっています。