Apple社がSafariに搭載したITP機能が登場したことにより、デジタルマーケティング業界でもCookieという言葉が良く使われるようになりました。
Cookieには大きく分けると「1st Party Cookie」と「3rd Party Cookie」というものに分かれます。
そこで本日は3rd Party Cookieについてまとめました。
3rd Party Cookieとは、訪問しているWebサイトの以外のドメインから付与されるCookieのこと
3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)とは、ユーザーが訪問しているWebサイトのドメイン以外から付与されるCookieであり
例えば、ユーザーの訪問先webサイトがSSPを導入して広告を配信している場合、その広告はwebサイトが持つサーバーから出稿されているわけではなく、別のサーバー(アドサーバー)から広告を出稿しています。この「別のサーバー」がこっそりユーザーにCookieを付与するイメージです。
このように訪問先webサイトのドメイン以外のサーバーからユーザーに付与されるCookieの事を3rd Party Cookieといいます。
3rd Party Cookieにより、異なるwebサイト間を跨いだ広告の効果測定や、リターゲティングやサイトの属性に応じての広告配信が可能になっています。
1st Party Cookieとの違い
1st Party Cookie(ファーストパーティークッキー)との違いはドメインを横断してトラッキングが可能かどうかです。
1st Party Cookieはウェブサイトのドメインから直接発行されるCookieである為、サイトのドメインを横断してCookieを付与する事は困難です。
しかしながら、3rd Party Cookieはサイト側には負荷をかけることなく付与をすることができ、サイトのドメインを横断してのトラッキングも可能です。
例えば、ユーザーが「a.jp」というウェブサイトを訪問し、そのページの中に「b.jp」に飛ぶようなバナー広告が貼られていた場合、ユーザーには1st Party Cookie(a.jp)と3rd Party Cookieは(b.jp)の2種類のクッキーが付与されます。
ITPの登場による3rd Party Cookieへの影響
しかし、知らない間に知らないサーバーからCookieをユーザに付与されているわけですから、プライバシーに関する議論が巻き起こるのも当然の流れです。
実際に2017年には、Appleが自社ブラウザsafariにおいて、ITPという仕組みで3rd Party Cookieをブロックする事を宣言し、第三者配信ベンダーは対応に追われました。ITPが機能すれば、従来の3rd Party Cookieを用いたターゲティング広告配信が出来なくなってしまう為(効果測定なども同じく)です。
今後も当面、3rd Party Cookieの取り扱い、レギュレーションについては議論が続くと想定されます。
またユーザー側もCookieに対して敏感になっており、iPhoneの設定などからCookie情報を削除・そもそもCookieの付与をブロックするような動きも盛んです。
こうした背景からもITPの影響を受けにくい1st Party Cookieデータを用いた広告配信が注目されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ちなみに、3rd Party Cookieと1st Party Cookieがあるのであれば「セカンドパーティクッキーは?」と思うかもしれませんが、そういう用語は存在しません。
最近のデジタルマーケティング業界で語られる事が多く違いが分かりにくい用語なのでこの機会に1st Party Cookieについても学んでみてはどうでしょうか。
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