広告代理店の仕事は接待が多いというイメージが強い業種です。
接待と言えば「サービス残業の様なもの」「気を使うし、お店選びも大変」などマイナスなイメージしかなく、憧れの広告代理店の仕事だとしても躊躇してしまいますね。
しかしせっかくやりたい仕事があるのに、本来の業務とは関係のない接待が理由で転職を止めてしまうのはもったいない話です。
広告代理店では本当に接待が頻繁に行われているのでしょうか?
今回はそんな転職を悩む人が決意するためのお手伝いとして、広告代理店の接待についての情報をご紹介していきます。
- そもそも広告代理店で接待は本当にあるのか?
- あるならどれくらいの頻度で接待しないといけないの?
- 広告代理店に転職しても接待業務を回避できる?
上記のような疑問を解決していきますので、転職活動の参考にぜひご覧ください。
では、ご紹介していきましょう。
広告代理店の接待とは?【内容・流れ・頻度】
そもそも「接待」という言葉は仏教の布教のひとつで、修行僧に門前でお茶を提供して無償のおもてなしをするというのが本来の意味です。
しかし現代では「見返り」を求める言葉へと変化してしまい、広告代理店も同様に「取引先に自社を使ってもらおう」という下心があって接待を行います。
いきなり電話やメールでアポイントを取り契約するのは中々難しい取引先でも、接待をすることで営業である自分自身を売り込み、信頼関係を構築することで契約をもらうのです。
広告業界は一案件の予算規模も大きく、ひとつの取引先との契約が会社の売上を左右することもあるため、このように時間をかけた顧客獲得方法でも認められてきたのだと考えられます。
では広告代理店で行われる接待の流れや頻度はどのようになっているのか見ていきましょう。
広告代理店の接待の流れ
接待の基本的な流れはどの企業も変わりません。
大まかな流れとしては、
- 取引先へ接待の招待
- 店舗の予約
- 当日、出迎えをして接待開始
- 場合によってはお土産を渡してお見送り
このような形が大半で、違いがあるとすれば最後にお土産を渡すかどうかくらいでしょう。
接待では普通の飲み会とは違い相手を常に気遣いながらの進行が求められ、店選びは新卒・若手の仕事とされるのがほとんどです。
取引先の好みにより、接待の場所がゴルフ・キャバクラなど変わる場合があります。
あらかじめ相手の好み・人数・年齢層などを把握した上での会場選びが求められる業務です。
広告代理店の接待の頻度
広告代理店の接待の頻度は、会社規模や方針によって異なります。
例えば、上司が昔ながらの「営業は身体を張ってなんぼ」の様な考えなのであれば、毎週・毎晩と頻繁にあるでしょう。
そしてそういった風習は、多くが老舗と言われる企業や取引先の多い大企業に根付いている傾向にあります。
広告代理店に転職しても接待業務を避けるには、会社の規模も考慮して転職先を選んでみましょう。
広告代理店には接待があるが、2つの理由で減りつつある
広告代理店には接待の風習は未だに残っています。
しかし、人々の考え方や時代の変化により、広告代理店の接待は「無くても大丈夫」とされ、少なくなりつつあるのが事実です。
これまで「広告代理店で働いてみたいけど、接待が多いから諦めよう」と転職を諦めていた人は、もはやその不安を持つ必要はないでしょう。
なぜ広告代理店の接待は減りつつあるかというと、以下の2つの理由が大きく影響していると考えられます。
- コロナ渦で飲み会ができなくなった
- 労働環境が整備されつつある
詳しくお話していきます。
コロナ渦で飲み会ができなくなった
2019年から蔓延しているコロナウィルスの影響で飲食店の利用停止は、広告代理店が「接待を行わなくても仕事が回る」ことに気づくきっかけとなりました。
以前とは異なり、現代ではSNSの普及などで広告を出す企業の増加と共に広告代理店の需要も増え、無理な営業をしなくてもある程度の契約が取れる市場となっていたのです。
「取引先を増やす」ことが目的であった接待なので、この様な状況となれば例えコロナウィルスが落ち着いたとしても、以前の様な頻度で接待を取り入れる企業があるとは考えにくいでしょう。
日本経済に大きな悪影響をもたらしたコロナウィルスは、不幸中の幸いにも「接待」の考えを変えるきっかけとなったのです。
労働環境が整備がされつつある
もうひとつの要因として、数年前の大手広告代理店の自殺事件をきっかけに多くの広告代理店で行われている働き方改革が考えられます。
以下の画像は、「宣伝会議」による広告業界の労働環境の改善についてのアンケートです。
(参照:宣伝会議 広告業界の長時間労働は、改善に向かっているのか?アンケート結果を公開)
労働環境の改善は「不要な接待の廃止」にも行き着き、今後接待をする企業も減って来ると考えられます。
現在頻繁に接待が行われている広告代理店でも、社内規定の変更などで強制的に接待が廃止される日も近いのではないでしょうか。
広告代理店に転職しても接待回避できる方法2つ
最後は、広告代理店に転職しても接待を回避する方法です。
接待が減りつつあるとはいっても、これまで根付いてきた風習を一気に失くすことは難しいため、転職すれば接待業務を求められる場合もあるでしょう。
その可能性を少しでも失くすため、予防策をご紹介しておきます。
方法①:接待の少ない広告代理店へ転職する
転職前のリスクヘッジとして、そもそも接待が少ない・やっていない広告代理店に転職先を選ぶ方法です。
企業調査には実際に働いていた社員の生の声が知れる「転職会議」など、信憑性の高いサイトの情報を見るのがおすすめです。
またすでに選考に進んでいる企業の場合は、実際に面接で質問してみるのもいいでしょう。その場合は接待を嫌がっている態度を取らないように注意が必要です。
方法②;接待の少ない職種を選ぶ
もうひとつは広告代理店の中でも接待が多い職種を避けてしまう方法です。
接待が多い職種と言えば「営業職」になりますので、転職時にこの職種を避けることで接待に行く回数はかなり変わります。
広告代理店ではデザイナー職・クリエイティブ職・メディア職など多数の仕事があるため、適正なども考慮しながら転職する職種を検討してみましょう。
女性の場合、どの職種についても接待要因として呼ばれる可能性もありますが、営業職に就かない限り自身の仕事へ大きく影響はでないため、断りやすくなります。
どうしても営業職をやりたい、という方は前述の方法で企業選びを慎重に行いましょう。
広告代理店に転職しても接待は回避できる!会社と職種をよく厳選することがポイント
今回は広告代理店の接待についてでした。
少なくなっているとはいえ、広告代理店では接待はつきものです。
しかし時代の流れにより、接待は減少しつつあるのでこれまで転職を悩んでいた人は今がチャンスではないでしょうか。
さらに会社や職種を慎重に選ぶことで回避できる可能性もより高くすることができます。
接待があるからと諦めず、できる方法を見つけ憧れの広告代理店への転職を叶えましょう。